さらば、反日史観!
21世紀の国際社会のなかで、日本は何を目指して、どこへ進んでゆくべきなのか? 日本の行く末は大丈夫か?──“従軍慰安婦問題”“教科書問題”“靖国問題”等、「反日史観」発症の元凶となった、「東京裁判」の真実を明らかにし、戦後の日本社会を支配してきた「東京裁判史観」の正体を暴く。戦後60年を経過した今こそ、日本人にとって今いちばん大切なことを考えなければならない! 「東京裁判とは何であったか」を特別収録。
著者プロフィール
小室直樹(こむろ・なおき)
政治学者、経済学者。1932年東京生まれ。京都大学理学部数学科卒業。大阪大学大学院経済学研究科、東京大学大学院法学政治学研究科修了。東京大学法学博士。この間、フルブライト留学生としてアメリカに留学し、ミシガン大学大学院でスーツ博士に計量経済学を、マサチューセッツ工科大学大学院でサムエルソン博士(1970年ノーベル賞)とソロー博士(1987年ノーベル賞)に理論経済学を、ハーバード大学大学院ではアロー博士(1972年ノーベル賞)とクープマンス博士(1975年ノーベル賞)に理論経済学を、スキナー博士に心理学を、パースンズ博士に社会学を、ホマンズ教授に社会心理学を学ぶ。著書に、『危機の構造』『経済学をめぐる巨匠たち』(以上、ダイヤモンド社)、『ソビエト帝国の崩壊』『韓国の悲劇』『国民のための経済原論Ⅰ・Ⅱ』(以上、光文社)、『「天皇」の原理』(文藝春秋)、『小室直樹の資本主義原論』『日本人のための経済原論』『数学嫌いな人のための数学』『論理の方法』(以上、東洋経済新報社)、『日本の敗因』(講談社)、『小室直樹の中国原論』『日本人のための宗教原論』(以上、徳間書店)、『資本主義のための革新』(日経BP社)、『痛快!憲法学』『日本人のためのイスラム原論』『日本国憲法の問題点』(以上、集英社インターナショナル)、『数学を使わない数学の講義』『硫黄島栗林忠道大将の教訓』(以上、ワック出版)その他多数。
目次
第1章 誇りなき国家は滅亡する──謝罪外交、自虐教科書は日本国の致命傷- 日本破滅の予兆
- 中学校教科書、前者で「慰安婦」登場
- 誇りを失った国家・民族は必ず滅亡する
- 後世に禍根を残した河野洋平官房長官談話
- 「組織化された偽善」
- 橋本首相が渡した「おわびの手紙」
- 誤れる教科書は死に至る病
- 外国と日本では「謝罪」することの意味が違う
- 問題の核心は「強制連行」の有無
- 日本のマルキストが転向できない理由
- 教義も理論も理解せず、気分だけのマルキスト
- 労働価値説の再構築をしなかった日本のマルキスト
- マルキシズムの亡者が復活させた悪霊
- 日本ではすでにファシズムが始まっている
- 「従軍慰安婦問題」で言論の自由はないのか
- 実証的検証を怠り暗黒裁判を行う日本のマスコミ
- 蔓延する反日史観が実証的結論さえ封殺する
- 「空気」こそが日本教の教義
- なぜ、自己検閲が一人歩きしたのか
- かくてマスコミの戦犯的体質は作られた
- マスコミの中に巣食う「転びマルキスト」たち
- かくて反日史観は築かれた
- 自由討論なくして、デモクラシーなし
- 歴史的な大誤報──教科書事件
- 外国の事前検閲を受ける日本の教科書
- なぜ慰安婦は日韓条約のとき問題にならなかったのか
- 誰が見ても「強制連行」はなかった
- 謝罪派への質問状
- 済州島の慰安婦狩りも作り話だった
- 真っ赤な噓が教科書に書かれる理由
- 「従軍慰安婦」問題のポイントは何か
- 挙証責任を負担することの恐ろしさ
- なぜアメリカで医師の破産が続出したか
- 二者選一こそ、近代裁判の大原則
- なぜ、O.J.シンプソンは無罪になったか
- 内部告発を嫌う日本人の体質
- 公害裁判の挙証責任は誰にあるか
- 裁判公害は資本主義を滅ぼす
- 「空気」社会は魔女社会
- ニクソン大統領の栄光と挫折
- なぜ、ニクソンは落選したか
- 近代主権国家を操縦する条件
- 政治責任と刑事責任の違い
- 「慰安婦」は性奴隷ではない
- 中韓の暴挙に屈する日本の愚挙
- 諸悪の根源となった宮澤喜一官房長官談話
- 開国日本の悲願──不平等条約の改正
- 略奪帝国主義と近代国家主義の違い
- 捩じ曲げられた古典的国際法
- 屈辱の不平等条約を克服する鍵とは
- なぜ、日本の法律は国民の役に立たないのか
- 日本の教育システムが非現実的なものである理由
- 刮目すべき国民教育の普及
- 急速に資本主義が育った戦前の日本
- 日本資本主義、出生の秘密
- かくて日本にフェティシズムが発症した
- 伝統主義の打破こそ資本主義成立の条件
- 大東亜戦争でも起きた目的と手段の倒錯
- 平成日本は世界で最も危険な国となった
- なぜ、努力目的と正反対の結果が生じるか
- 戦訓に学ばない──日本軍に巣食う伝統主義
- 「伝統主義の幽霊」は、今も健在である
- 機能を失ったシキタリ制度の害悪
- 日本に生きつづけるスターリニズム
- 鎖国に戻ろうと考えていた日本人
- 日本人の人格を再統一した大日本帝国の建設
- なぜ、立憲政治はキリスト教的神を必要としたか
- 天皇を立憲政治の機軸とする
- 天皇観の二重性──熱狂と無関心
- 効果の薄かった天皇PR
- 現人神は唯一絶対神にあらず──伊藤博文のジレンマ
- 日清戦争の勝利で天皇は「神」となった
- 史上空前の高度成長
- 神国・日本の誕生
- 新規範を創造した教育勅語
- 教育勅語は儒教の二重規範を否定した
- 〝天皇教〟とキリスト教の共通点
- 天皇絶対主義の復活
- かくて天皇は神になった
- 教科書を支配する「東京裁判史観」
- 戦前の日本は軍国主義か
- アメリカは日本の報復戦を恐れていた
- マッカーサーを〝救世主〟と称えた国会決議
- 日本人を骨抜きにした「洗脳計画」
- なぜ「大東亜戦争」と言わなくなったか
- なぜ、日本のマスコミは自主規制するようになったか
- マスコミの戦争責任
- なぜ日本のマスコミは〝転向〟したか
- 言論の自由こそ近代デモクラシーの生命
- 捏造された『真相』
- なぜ、大東亜戦争に感謝するアジアの声を伝えないのか
- 尖閣報道に見る国益無視の日本のマスコミ
- 反日的日本人を利用したマッカーサー
- 「空気」で動く日本
- 日本人を洗脳したニューディーラーたち
- 明治維新が生み残した地主階層
- 対米排跪を生んだ農地解放
- アメリカは初等教育で何を教えているか
- 祖国愛をむしりとる唯一の国──日本
- 宗教教育は世界の常識
- 〝魂〟なき日本の戦後教育
- カリスマの保持者は、カリスマを手放してはならない
- なぜ戦後日本は無連帯社会となったのか
- 皇軍に絶大な信頼を寄せていた日本人
- 「などてすめろぎは人間となりたまいし」
- 〝共同体〟に堕落した大企業
- 戦後の五〇年間は、アメリカへの無条件降伏だった
- 日本は何のために金を出したのか
- 「急性アノミー」を拡大再生産した共通一次試験
- これでも教育と呼べるのか
- 人生の方程式に「正解」はない
- 大学紛争という名のアノミー
- 日本の大学は世界最低
- なぜ新左翼は無差別殺戮に走ったか
- カルト教団と新左翼は同型
- 平成の〝いじめ〟が自殺者を出す理由
- 戸塚ヨットスクールは、なぜ成功し、失敗したか
- 今こそ、日本人の誇りを取り戻す教育を
- 自虐教育がアノミーを激化させる