国を憂える二人が
縦横無尽に語る!
縦横無尽に語る!
「僕がもっとも許せないのは、小泉総理の『心ならずも戦争へ行って亡くなった人たち』という言い方です。本当に情けなくなる」(小野田)「戦犯は国際法においては犯罪者ではないと昭和26年に国会で明言してるんですよ、法務大臣が」(中條)──靖国問題、戦争、天皇、教育、そして日本人。“靖国問題”とはいったい何なのか、その根本には何があるのか。そして、先の大戦と天皇に日本人はいかに向き合うべきか、国を憂える二人が縦横無尽に語る。
著者プロフィール
小野田寛郎(おのだ・ひろお)
1922年和歌山県生まれ。貿易商社就職後、44年陸軍中野学校二俣分校に入校、12月にフィリピン戦線へ派遣される。以後30年間、終戦を信じず任務を遂行。74年谷口義美元少佐の作戦任務解除命令口達により、日本に帰国。翌年ブラジル移住。84年「小野田自然塾」を開校する。著書に『小野田寛郎—わがルバン島の30年戦争』(日本図書センター)、『君たち、どうする?』(新潮社)など。
中條高德(なかじょう・たかのり)
(社)日本国際青年文化協会会長。1927年長野県生まれ。陸軍士官学校60期生。旧制松本高校を経て、学習院大学卒業後、アサヒビール株式会社入社。常務取締役営業本部長として、会社の再生計画を成功させる。同社代表取締役副社長、アサヒビール飲料会長を経てアサヒビール名誉顧問。著書に『おじいちゃん戦争のことを教えて──孫娘からの質問状』『おじいちゃんの「わが闘争」』(致知出版)、『誇れる国』(ワック出版)など。
目次
第1部 第1章 戦友たちは靖国神社に眠っている- 靖国の落第生
- 小泉首相は好機を失った
- 「心ならずも」とは何事か
- 法治国家に「A級戦犯」はない
- 靖国に納めた百万円
- 摩擦を怖がる外務省
- 戦友は靖国にいる
- 将来実を結ぶコミュニケーション
- 朝日は日本の新聞か
- 財界人よ、国益を誤るな
- 真の国際化とは
- 英霊の気持ち
- 陸軍を抑えるための東條首相
- 軍人は一番割に合わない
- 従軍慰安婦なんていなかった
- 昭和二十年八月十五日の朝日新聞
- ハリマンの満鉄構想
- 中野学校と天皇観
- 軍旗は日本のCI活動
- 国も国民も天皇も一つ
- 東亜を安定させることが大切だった
- なぜ天皇は開戦を止められなかったか
- 戦時の命令系統とは
- 女帝論はいったん元に戻って考えるべき
- 戦争は政治の一形態
- テロと「戦争の現実」
- 島と半島の重要性
- 中国とどうつきあうか
- 日本民族を警戒したアメリカ
- 小野田自然塾
- 個の尊厳は公のバランスの上で説くべき
- アメリカに骨抜きにされた日本
- 家庭で行うべき「しつけ」
- 男の子には守るべきものがある
- 便所掃除の大切さ
- 日本人は誇りを持て
- 中国に弱みを見せるな
- 処刑された人は「受難者」だ
- 戦友への礼が軍国主義か
- 「心ならずも」ではない
- カネ、カネ、カネの世の中
- 「あやまち」はアメリカだ
- 誇りを失った日本人
- 靖国は国家そのもの
- 根拠のない「A級戦犯」
- 日本人は魂を喪った
- 団塊の世代の病は重い