
「東京裁判」の罪状のすべては無罪である。──パル判事
渡部昇一ベストセレクション歴史編 第1弾!
渡部昇一ベストセレクション歴史編 第1弾!
東京裁判は日本を一方的な侵略国とする歴史観を日本人に植えつけた。しかし、裁判を取り仕切ったマッカーサーも昭和の大戦は、「自衛の戦争」であると認めている。なぜ東京裁判史観が、いまなお日本に影響を与え続けているのか。それは、敗戦利得者である悪質な外務官僚や悪質な旧社会党系の人々によって悪用され続けているからだ。悪質な東京裁判史観に対する最も強力・有効な解毒剤として、パル判決書の見解が、一人でも多くの日本人、いな、世界の人々に知られることを強く希望する。
著者プロフィール
渡部昇一(わたなべ・しょういち)
上智大学名誉教授。英文学者。文明批評家。1930年、山形県鶴岡市生まれ。上智大学大学院修士課程修了後、独ミュンスター大学、英オクスフォード大学に留学。Dr.Phil.,Dr.Phil.h.c.(英語学)。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞。著書に『英文法史』などの専門書、『文科の時代』『知的生活の方法』『知的余生の方法』『アメリカが畏怖した日本』『「修養」のすすめ』『「日本の歴史」①〜⑦』『読む年表 日本の歴史』などの問題作やベストセラー多数がある。
目次
第1章 東京裁判を覆す資料- 戦後の諸問題の核心は東京裁判にある
- およそ公正さを望めぬ裁判
- 騎士道なきアメリカの野蛮さ
- マッカーサーも無意味さを認めた
- 法学的に意味があるのは『パル判決書』だけ
- この裁判所の構成で正義を行えるのか
- 数世紀の文明を逆行するもの
- 戦勝国の権利は無制限に非ず
- 裁判所条例に疑義を挟む権利がある
- 何が自衛戦争かは当事国次第
- 戦争は法の圏外
- 原爆使用への痛烈な皮肉
- 勝った側をも等しく裁け
- 永久に被従属国民のままでいいのか
- 信じ難いほどの傲慢と無知
- ソ連とオランダに日本断罪の資格なし
- 「侵略者とは敗北した側の指導者にすぎない」
- 共産主義は「国家の衰亡」を意味している
- アメリカは開戦前から戦争の当事者だった
- 宣戦布告なくとも戦争は正当
- パル判事の子息に面会した安部元総理
- 却下された米英駐日大使の発言
- 無視されたリットン報告書
- アメリカが日本を捨てるとき
- 「共同謀議」という決めつけ
- リットン報告書こそ最重要証拠
- 日露協調の基礎を粉砕したロシア革命
- パルの国際的発想
- 弁護側が提示した五つの重大事件
- 検察の思いのままに奉仕する男
- 大川周明の証言は的確だった
- アジア・モンロー主義
- 的外れな西部邁氏の指摘
- 「日本人は優秀だ」は犯罪か
- 却下された「人種の平等に関わる提案」
- 帰化不能民族
- 大内兵衛、滝川幸辰の嘘
- ローマ帝国より寛大だった戦前の日本
- 東條に野心があったわけではない
- 嬉しくない任命
- 「まさに日本死活の時であった」
- 泥縄的だった日本の軍備計画
- 民主主義の戦争は怖い
- 日本はつねに衝突を恐れていた
- 近代史問題は時事問題である
- それは連合国の共同謀議であった
- 「国交断絶の書」としてのハル・ノート
- 日本は衝突回避に全力を尽くした
- 「戦争」とは、どの「戦争」か
- 類似する「残虐物語」
- 「南京事件」の真実とは
- 残忍な方法での戦争を企てたのか
- 日本を裁いた側の「罪」
- 『パル判決書』への根強い誤解
- 「東京裁判史観」を生産した戦後左翼
- 日本が精神的に立ち直るために