
間違いだらけ!
日本経済の強さは、過去数千年にわたって継承されてきた日本文明の独自性に根ざしたものであって、日本はこのまま普段どおりのことをやっていけばいい。だが、日本以外の国はそろそろ日本化しないと生き残れない。「欧米崇拝から脱却せよ」「日本国債は全く問題なし」「ほとんどの国民にとってデフレのほうがずっといい」など、あっと驚く論説の数々! “そんなバカな!”と思うなかれ。日本は世界の中で、実は有利な立場にあって、工夫次第で経済成長を加速できるのだ!
著者プロフィール
日下公人(くさか・きみんど)
評論家。日本財団特別顧問。社会貢献支援財団会長。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、㈳ソフト化経済センター理事長を経て、東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。著書に『アメリカはどれほどひどい国か』(PHP研究所)、『東日本大震災 大局を読む!『自主防衛を急げ!』(李白社)、『つくられた「環境問題」』『アメリカ、中国、そして日本経済はこうなる』『いまこそ、日本、繁栄の好機!』『いま、日本が立ち上がるチャンス』(ワック)など多数ある。
増田悦佐(ますだ・えつすけ)
株式会社ジパング経営戦略本部シニアアナリスト。
1949年、東京都生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修了後、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で歴史学・経済学の博士課程修了。ニューヨーク州立大学助教授を経て、外資系証券会社で、建設・住宅・不動産アナリストを務め、現在に至る。著書に、『日本と世界を揺り動かす物凄いこと』『日本と世界を直撃するマネー大動乱』(マガジンハウス)、『マネジメントの日米逆転が始まる』(PHP研究所)、『それでも「日本は死なない」これだけの理由』(講談社)、『経済論争の核心はここだ─アダム・スミスに学べ』(NTT出版)など多数がある。
目次
第1章 世界一愚かな政府と世界一賢明な国民- 頭の悪いリーダーだからこそ日本は勝ち残る
- 知識だけでも経験だけでも足りない、境地に達すること!
- 頭のいい人間が勝てるのは、軍事、外交、司法、金融、広告宣伝だけ
- 人間を研究することがいちばん大切
- 小沢一郎の秘書が無罪にならなかった理由
- 訴訟大国アメリカで和解が激増している
- 突然、ルールを変える欧米のご都合主義
- 欧米崇拝から脱却せよ
- 憧れのアメリカの実態に愕然とした
- 第二のサブプライムローン=学生ローンがアメリカを蝕んでいる
- 日本が誇る中流の力
- 建築様式に見る日本とヨーロッパの違い
- 十九世紀半ばに人口が半減したアイルランドの悲劇
- 偉大なる日本の中流精神
- キリスト教社会よりイスラム社会のほうが寛容だ
- 「罪の文化」よりも「恥の文化」のほうがはるかにいい
- 増税する必要はまったくない
- 歳入を財務省から独立させよ
- アホな政党政治より、愚直な官僚制のほうがましかもしれない
- 競争がサービスを向上させる
- 公共事業はやめなさい
- 政府に復旧をまかせたら東北は死んでしまう
- 行政特区こそ復興の処方箋だ
- なぜ日本にふさわしいエネルギーが無視され続けるのか
- 政府に依存しない「地元原発」の発想
- オイルメジャーは「地球温暖化=悪」という罪悪感を植えつけ儲けてきた
- 政府最大の貢献は余計なことをしないこと
- 日本国債はまったく問題なし
- 「目に見える価値」と「目に見えない価値」を重ねて見る
- 欧米型M&Aは不幸を撒き散らしている
- 韓国経済は愚鈍のきわみ
- アメリカの提案する国際協力機関はアメリカのためにある
- 円高と円安を正しく認識しよう
- ほとんどの国民にとってデフレのほうがずっといい
- 一九三〇年代の大恐慌でいちばん先に立ち直ったのは日本だ
- ヨーロッパの平和はつねに期限付きだった
- 恒久平和を信じる日本人は世界の非常識
- 弱小国家が短期間でGDPを激増できる「アフガン、イラク方式」
- 沖縄は国益をなにもわかっていない
- ひと皮剥けばアメリカとヨーロッパは古代アテネと同じだ
- 怨嗟をすべてインド人に向かわせたイギリス人の悪知恵
- ギリシア人が働かない理由
- いまなお階級社会の欧米、階級のない日本
- 中流の研究をもっとしなければならない
- 三人に一人が貧困層に陥落しているアメリカの現実
- 経営トップが床の間の置物だから日本はうまくいく
- 仕事観がなければ国も企業も滅んでしまう
- デフォルト宣言を譲り合うヨーロッパ
- ギリシアをユーロに加盟させたコールとミッテランを喚問せよ
- ドイツ人が死にものぐるいで働く理由
- 『ロビンソン・クルーソー』には健全な中流精神が描かれている
- 藩校ではなく寺子屋システムを採用した明治政府の英断
- 多様性のある教育をするために規制を撤廃せよ
- ヨーロッパのエリート教育と江戸の非エリート教育
- 教育にはバラエティさが重要だ
- 灘高の「奇跡の教室」はこうだった
- 欧米の公立小中学校の教師のレベルは低い
- 勉強病に陥ってはいけない
- 経済学はこうしてダメになった
- この著名経済学者には呆れ果てた
- 日本の中流精神を消滅させる財務省の一億総貧民化政策
- 福沢諭吉の偏狭さ、三宅秀の懐の深さ
- 欧米支配打破の信念を固めた名倉予可人という人物
- まずは日台関係をどうするかが先決
- なにひとつ明るいデータのないアメリカ
- アメリカ経済はダメ大統領時代がもっとも輝いていた
- 沖縄に続くバルカン政治
- 「トモダチ作戦」による好感度アップの裏に透けて見えるもの
- アメリカはハワイを騙し取ったが、結局、日本に奪われている
- 一人だけが生き残るチャンピオンのシステム
- 「勝てば官軍、負ければ賊軍」の恐怖
- ローマ以上の国づくりができた日本人の三つの特性
- 中国へのODAは全廃し「日本の新ODA五原則」を発表せよ
- 福祉国家の化けの皮
- ソ連崩壊は日本が原因だった
- 空母を保有し始めた中国海軍は赤字で自滅する
- 経済政策は自然にまかせることしか策はない
- 日本銀行などないほうがいい
- 日本を辱めた外国の政治家はすべて失脚している