たばこはそんなに悪いのか

喫煙文化研究会 編 著
定 価:
本体926円+税
判 型:
新書判
ページ数:
264ページ
ISBN:
9784898317471
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著者プロフィール

【喫煙文化研究会】
タバコは文化であると考える喫煙愛好家が集い、会長の作曲家・すぎやまこういち氏をはじめ、養老孟司氏、筒井康隆氏、さいとう・たかを氏、中西輝政氏、西部邁氏等々、各界の文化人、知識人の方々を会員とし、人と喫煙の関係を文化・社会・環境・健康など、さまざまな角度から議論・検討する有志の会。
「美しい分煙社会」をめざし、雑誌『コンフォール愛煙家通信』の発行、「Web版愛煙家通信」公開、シンポジウム開催、分煙推奨番組の企画制作、行政への働きかけ、マスコミへの情報発信など、啓発活動を幅広く行っている。

目次

プロローグ 百害あるものは百利あり

 

第一部 たばこバッシングの歴史的構造

  • Ⅰ ジャパニーズ・パラドックス
  • Ⅱ バッシングはいかにして起きたか
  • 1  時代背景
  • 2 たばこ(喫煙)自体の問題
  • 3 たばこ企業に対する批判
  • 4 バッシングで「利」を得る勢力がある
  • Ⅲ 疫学調査の欺瞞
  • 1 統計はウソをつく
  • 2 思い込みにもとづく疫学
  •    喫煙者と自殺
  •    経験の中でモノを見る科学者
  •    不利な結果は発表しない
  • 3 相関関係は因果関係ではない
  •    「関係妄想」という病
  •    因果関係は「心の中」だけにある
  • 4 因果関係を認める「条件」
  •    観察結果の限界
  •    フィンランド症候群──過剰な健康介入は寿命を縮める
  • 5 「因果関係」を推定する五つの「基準」
  •    (基準①)関連の一致性
  •    (基準②)関連の強固性
  •    (基準③④)関連の特異性、時間性
  •    (基準⑤)関連の整合性
  • 6 イデオロギーとなった「科学」
  • Ⅳ 「生物医学」というパラダイム
  • 1 「還元主義」は有効か
  •    地震にもわからないことが我々にわかるはずがない
  •    分ければ分けるほど世界はわからなくなる
  • 2 社会学からの西洋医学批判
  • Ⅴ たばこ企業vs反喫煙主義者
  • 1 〝科学的〟な反喫煙運動の始まり
  • 2 政治運動としての反喫煙
  • 3 州政府の参加がたばこ訴訟を変えた
  • 4 世界の喫煙人口は増加する

第二部 たばこはそんなに体に悪いのか

  • Ⅰ 喫煙と疾病
  • 1  がん
  •    半分以上は原因がわからない
  •    がんは生きとし生けるものの宿命
  • 2 肺がん
  •    たばこ原因説の矛盾
  •    WHOが衝撃の発表
  • 3 自己責任論に隠蔽される環境問題
  • Ⅱ バッシングを加速させた〈受動喫煙〉
  • 1 〈受動喫煙〉問題の登場
  • 2 一万五千人が〈受動喫煙〉で死んだ?
  • 3 PM2・5よりこわいという非科学的主張
  • 4 憲法より条約を優先するのか
  • 5 〈分煙〉で十分
  • 6 ドイツでは駅のホームに喫煙コーナーがある
  • 7 なぜ〈受動喫煙〉に許容レベルはないのか
  • Ⅲ 〈ニコチン依存症〉の〝発明〟
  • 1 「習慣性」から「依存性」への誘導
  • 2 〝物質の法則〟に還元する理系の人々
  • 3 社会的に構築される「病名」
  • 4 「DSM」の問題
  • Ⅳ もう一つのバッシング「社会的コスト」論
  • Ⅴ 「医療化」ということ
  • 1 医療の対象となった〈喫煙〉
  • 2 「医療化」が拡大する背景
  •    「社会統制装置」としての健康管理
  •    「医療化」というマーケティング
  • Ⅵ 何が人の寿命を決めるのか
  • 1 「社会疫学」が示唆するもの
  •    仮設住宅が提起する問題
  •    「格差」が寿命を縮める
  •    「社会関係資本」の重要性
  •    人間を見ない〝医療ムラ〟
  • 2 長野県が長寿のホントの理由
  • 3  アメリカの反省
  • 4 「生物医学」パラダイムを超えて

第三部 たばこのチカラ 

  • Ⅰ 急速に広まった喫煙の風習
  •   
  • Ⅱ 人は、なぜたばこを吸うか
  • 1 科学による〈喫煙〉の説明
  • 2 喫煙の効用
  • 3 社会関係的効用
  • 4 ニコチンの薬理的効用
  • 5 身体・感覚的効用
  •   触覚(皮膚感覚)
  •   嗅覚(ニオイ)
  •   視覚、聴覚、味覚
  • 6 免疫力を高める
  • 7 たばこの利点
  • Ⅲ シガレットの「光と影」
  • 1 喫煙形態の覇者となったシガレット
  • 2 シガレットの「光」
  •    ニコチン伝達機能の卓越性
  •    触覚(皮膚感覚)にもたらす優位性
  •    その他の優位性
  • 3 シガレットの「影」
  •    心理的依存を強めたシガレット
  •    シガレットは〝文明材〟
  • Ⅳ 「適正な喫煙」とは
  • 1 シガレットの行く末
  • 2 無視されがちな用量・用法
  • 3 おすすめする吸い方
  • Ⅴ 永遠の課題──あとがきにかえて
  • (文中敬称略)
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