
免疫力アップは自分でできる!
自分の正直な気持ちを表すこともなく、自分を抑えるような真面目で「いい人」は、人付き合いによって非常にストレスをためやすい。人には皆、大なり小なりストレスがかかっており、それを撥ね退けるエネルギーが健康の源なのだ。「血圧もコレステロールも高くて大丈夫!」「ちょい太めの人の方が長生きする!」「ちょい不真面目な人は病気にならない!」「生きがいを追っかけているときが一番健康なとき!」“いい加減”でストレス撃退が健康長寿の秘訣!
著者プロフィール
奥村 康(おくむら・こう)
順天堂大学医学部教授。1942年生まれ。千葉大学大学院医学研究科修了。医学博士。スタンフォード大学リサーチフェロー、東京大学医学部講師を経て、順天堂大学医学部教授、同大学医学部長を歴任。サプレッサーT細胞の発見者。ベルツ賞、高松宮賞、安田医学奨励賞、ISI引用最高栄誉賞、日本医師会医学賞などを受賞。免疫学の国際的権威である。著書に『免疫力をグングンあげる「不良長寿生活」』(徳間書店)、『腸の免疫を上げると健康になる』(アスコム)、『「まじめ」は寿命を縮める「不良」長寿のすすめ』(宝島社新書)、『免疫』(講談社メチエ)、『3日でわかる免疫』(ダイヤモンド社)などがある。
目次
プロローグ 真面目で「いい人」ほど病気になりやすい 第1章 自分でできる免疫力アップ ──がん細胞をやっつけるNK細胞は自分で上げられる- 免疫の基本はリンパ球
- T細胞、B細胞は年齢にも気分にも左右されない
- がん細胞をやっつけるのがNK細胞
- NK細胞はネガティブなストレスのときにがくんと下がる
- NK細胞は昼は高くて夜は低い
- 五十代になったらNK細胞を活性化する生活を
- 笑うことでNK活性が上がる
- ほどほどの「ちんたら運動」が体にいい
- ⑴血圧もコレステロールも高くて大丈夫
- 風邪とインフルエンザはまったく違う病気
- なぜコレステロールが悪者になったのか
- 悪玉コレステロールも大事な役割をしている
- コレステロール値が低いとがんになる危険が高くなる
- コレステロール値が低いほど死亡率が高くなる
- 総コレステロール値は三百㎎/dℓ以下なら放っておいていい
- 血圧は百八十以下なら気にする必要はない
- ⑵粗食信仰とタバコ悪者説の大間違い
- ちょい太めの人のほうが長生きする
- バラエティ豊かに好きなものを食べる
- ダイエットも粗食も体に悪い
- タバコと肺がんには因果関係はない
- ニコチンはストレスを解消させる
- 五十歳まで吸い続けてきた人は吸い続けていい
- ⑶薬も医者もできるだけやめる
- 薬を飲むほど病気が治りにくく、危険が高くなる
- 「薬は飲まない」「医者にはかからない」がいちばんの健康法
- 検査で注意すること、しなくていいこと
- がんになってしまったら……
- 七十歳以上であれば、がんは放っておいても余命は変わらない
- マクロファージと顆粒球の役割
- T細胞には攻撃を仕掛けるものや抑制するものがある
- T細胞は地上軍、B細胞はミサイル発射
- がん細胞を見つけ死滅させるNK細胞の発見
- NK細胞発見の裏話
- NK活性が低いとがんになりやすい
- 新たながん治療への光明、NKT細胞
- 怖い免疫不全
- 自分を守るべき軍隊が自分を攻撃してしまう「免疫病」
- 緊張すると花粉症が止まる?
- ⑴「若返り」の薬よりも、ちんたら運動で「健康長寿」
- 「長寿」を犠牲にしても「不老」を求める人たち
- たんに長生きするだけならば方法はある
- アンチエイジング治療は危険が大きい
- 成長ホルモンで若返る?
- 五十歳過ぎたら運動のやり過ぎは禁物
- 体育会系出身者のほうが寿命が短い
- 週三時間以上の運動で細胞の寿命が長くなる?
- 「ちんたら運動」が体にいい
- ⑵腸内を健康に保てば免疫力が高まる
- 粗食は体に悪い、歳をとっても肉も魚介類も何でも食べる
- 納豆、キノコ類はNK細胞を活性化する
- 腸内には免疫細胞の七〇%が集まっている
- 小腸は脳の支配を受けない
- 高齢になるほど腸内の善玉菌が少なくなる
- 乳酸菌が長寿に効果
- 体を温めるとNK細胞が活性化する
- ⑶「いい人」をやめれば病気にならない
- 感情はためこまないで解放させる
- 仲間をつくるようにする
- 「いい人」をやめればストレスはたまらない
- 独身者は寿命が短い
- 男性が健康で長生きするには、そばに女性がいることが必要
- お金と権力への執着が強い人ほど長生きする
- いつまでも衰えない脳をつくる
- 「健康長寿」への七つの習慣