酒とタバコは人生の糧となる!
私は、タバコが健康に悪いというのは単なる思い込みだと考えています。最近は、酒は健康に良さそうだという研究結果が色々と発表されていますが、タバコが脳に良いということが発表されて以来、30年間タバコの利点は封印されたままです。「禁煙よりも禁酒のほうが難しい」「喫煙者にはボケ老人が少ない」「なぜニコチンは脳細胞の病気に効くのか」——世界的に権威のある一流の医学雑誌からの知見を中心にご紹介し、もう一度、封印されたタバコの美点を訴えてみることにしました。(本文より)
著者プロフィール
橋内 章(はしうち・あきら)
さいたま市立病院麻酔科科長、医学博士。
1953年、東京生まれ。群馬大学医学部卒業。同大学大学院医学研修課博士課程修了。群馬大学付属病院、足利赤十字病院、埼玉県立がんセンター、防衛医科大学校等を経て、現職。著書に『全身麻酔のすすめ』『一般外科医の麻酔』『そこに酒あり煙草あり』『酒・タバコって本当に悪いの?』『タバコは神様の贈り物』(以上、真興交易医書出版部)などがある。
目次
はじめに 序 章 お酒は適量に、タバコは吸いたければいくらでも- 「身体に悪そうだが、大したこともなさそう」が庶民の本音
- 昔からあった「タバコを吸うとがんになる」という思い込み
- 酒とタバコ、どっちが悪いか?
- 禁煙よりも禁酒のほうが難しい
- 日本酒は一日に二合、ワインは二日で一本まで
- アルコールの医療効果を伝統的に信じているアメリカ人
- フレンチ・パラッドックスって知っていますか?
- フランス人の美食のスタイル〝メディタレイニアン・ダイエット〟
- 赤ワインの効能
- 善玉コレステロールと悪玉コレステロールって何?
- お酒ならなんでも虚血性心疾患の予防になる
- お酒の適量とは
- 日本人にはお酒の予防効果が認められない?
- ワインは目にも効く
- 赤ワインはストレス解消の効果が弱かった
- タバコとがん
- 喫煙者のほうがなりにくいがんもある
- がん以外の健康への不利益
- 受動喫煙と肺がん
- ワインを飲む人に心臓病が少なくても、ワインが原因とはいえない
- 「喫煙ががんの原因である」とする論理の根拠とは
- 健康に良い放射線被曝量
- すべての物質は大量に摂取すれば必ず害がある
- 喫煙者にはボケ老人が少ない
- なぜニコチンは脳細胞の病気に効くのか
- ニコチン作用には興奮と鎮静の二つの効果がある
- ニコチンが統合失調症の症状を緩和する
- 潰瘍性大腸炎に劇的な治療効果
- 「タバコを吸う連中の口実だろう」
- タバコを止めると太る
- 肥満と喫煙と死亡率の関係
- BMIから見た健康な非喫煙者
- では、健康な喫煙者とは
- タバコを吸ってやせるメリットはない
- 喫煙は短命の原因ではない
- タバコは肺がんの主要な原因ではない
- 医者の良心
- 「タバコは悪い」と決めつけることの危険性
- 度が過ぎた〝健康常識〟
- 肺気腫の人はタバコを止めましょう
- 虚血性心疾患の人も控えたほうがいい
- いま健康なら特に止める必要もないが、現実に病気なら
- どうしてもがんが心配な人
- 肺がんの因子はいろいろとあるが
- タバコを吸って肺がんになる人、ならない人
- タバコは脳に関しては悪いことは一切ない
- ニコチンを与えられたネズミの知的能力
- ヒトでも証明された知的能力の向上
- 「禁煙デー」は職場での事故が増える
- 「喫煙者の喫煙時の作業能力は非喫煙者に比べて高い」
- オフィスを禁煙にすると企業の効率は悪化する
- タバコを吸っている人は頭が良い
- ニコチンは右脳を活性化させる効果が高かった
- 喫煙の動機も嫌煙の動機も「攻撃の衝動」
- ニワトリ社会の「ペッキング・オーダー」
- 「攻撃の衝動」とは何か
- カラスの社会では、上下関係が決まると喧嘩はなくなる
- 順位社会は社会全体の効率を上げ、有利に繁殖するためのシステム
- 僅差の関係での順位闘争が社会の効率をさらに上げる
- そもそも順位闘争とは何か?
- なぜ男性の喫煙者率は減少したのか
- 男性のほうが女性よりも喫煙者率が高い理由
- 自分が部長になったらタバコをやめ、部下に禁煙をすすめる男
- ちょっと公言しにくいタバコの効用
- 善意に便乗する嫌煙家の悪意
- 第三の因子とは男の意思
- 元喫煙者の上司ほど部下に禁煙を強要する
- 酒とタバコは人生の糧
- 経済成長率と喫煙者率は見事に相関する
- 嫌煙運動をエスカレートさせる四つの要素
- 「タバコが健康に悪い」という思い込みと「順位のない社会」
- 人は、正義の旗印を掲げて戦争をする