
目を覆いたくなるほど強烈である!
『絶望の大国、中国の真実』で好評を得た両氏の対談を、今度は北京・上海に場所を変えて繰り広げたのが本書。無秩序、無制限に乱立する奇抜なビル群、先鋭化する巷の風俗産業、中国を席巻する中国経済大国論と日本軽視、倫理観の急速な減退と非人間的事件の多発……。現地を目撃しながら語られる、生々しい中国の現状と展望とは?
著者プロフィール
石平(せき・へい)
1962年、中国四川省成都生まれ。北京大学哲学部卒。四川大学哲学部講師を経て、1988年来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関に勤務ののち、評論活動へ。現在は、中国や日中関係の問題を中心に、活発な執筆・講演活動を展開する。2007年末、日本に帰化。著書に『なぜ中国人は日本人を憎むのか』(PHP研究所)、『「日中友好」は日本を滅ぼす!』(講談社+α新書)、『論語道場』(致知出版社)、『中国大激流』(ベストセラ−ズ)、『中国の崩壊が始まった!』『ならずもの国家 中国の本性』『絶望の大国 中国の真実』(以上、ワック。いずれも共著)など。
宮崎正弘(みやざき・まさひろ)
評論家。拓殖大学日本文化研究所客員教授。1946年、石川県金沢市生まれ。早稲田大学中退。「日本学生新聞」編集長。月刊「浪漫」企画室長などを経て貿易会社を経営。1983年『もう一つの資源戦争』(講談社)で論壇へ。以来、世界経済の裏側やワシントン、北京の内幕を描き、『ウォールストリートで読む日本』や『ウォール街 凄腕の男たち』などの問題作を次々に発表してきた。近著には『中国は猛毒をまき散らして自滅する』(徳間書店)、『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ)など、著書多数。
目次
第1章 中国経済はその場しのぎの火の車- そして、誰もいなくなった!
- 中国経済は、ネズミ講
- GDPはインチキだ
- 物件を買って翌日転売
- 半年間で七・四兆元という前代未聞の放漫融資
- 人民元は大暴落する
- いまやアメリカと中国は運命共同体
- にっちもさっちもいかない通貨政策
- 投機が大好きな中国人
- 二極化する国内産業
- いまやメイド・イン・アンゴラ
- 生産過剰の鉄が一億トン
- 「アフリカは中国大陸か?」
- 米中でG2をつくる時代
- 延命措置を講じているだけの中国経済
- トラックいっぱいのお札でコッペパンひとつ
- 悪性のスパイラルがはじまる?
- 文革時代のセンチメンタル・ジャーニー
- 毛沢東時代を懐かしむ貧しき人々
- 天安門事件と〇八憲章
- 民主主義を忘れた知識人たち
- 典型的な中国知識人の三つのタイプ
- 不満をすり替えるには、台湾を攻める
- インターネットの力に共産党が負けた
- 政権がコントロールできない空間の誕生
- 日本の財界は甘すぎる
- 地下鉄でもバスでも、誰も席を譲ってくれない
- 玉座に座る毛沢東と周恩来
- 解釈権は胡錦濤にある
- 中国の全国民が堕落している
- 共産主義も一神教
- 民主化運動発祥の地・北京大学図書館前庭
- わが初恋の湖
- 学長までが他人の論文を盗む
- 金持ちは女子大生の愛人をもつ
- 無限に乱れる中国人
- 就職証明書がなければ、卒業証書をもらえない
- 個々には優秀な中国人、だが……
- ヤミ金融に頼る中小企業
- 宗廟信仰は完全に消滅した
- 日本人はうしろ向き、中国人はこっち向き
- 軍事委員会副首席になれなかった習近平
- ポスト胡錦濤をめぐって大戦争がはじまる
- 豪腕! 薄煕来
- 習近平と李克強は口もきかない
- 胡錦濤と温家宝の身内のスキャンダル
- いまなお皇帝気どりの江沢民
- 民族の機軸になるようなものが存在しない
- 古代と現代しかない中国
- 中国人民革命は買弁グループ同士の戦い
- 悪魔と手を結んだ孫文
- 一九四九年、匪賊が天下取りに成功した
- 自慢話は、十倍、百倍
- 戦争と殺し合いを奨励する展示館
- 敵を分散せず、日本一国にしぼる
- 日本だけには負けたくない、という気持ち
- 戦争を賛美する国が隣りに存在する
- 無用の長物だった万里の長城
- ブタ小屋の材料に使われた長城のレンガ
- いちばん立派なのは共産党の建物
- モダンな都市と旧態依然の政治体制と
- アメリカより進んだコマーシャル産業
- 政治を無視しても生活が成り立つ
- 万里の長城の崩壊を見ることができるかもしれない