エネルギー自給率4%!
原子力エネルギー以外に何がある!
原子力エネルギー以外に何がある!
青森県上北郡六ヶ所村に建設された、使用済核燃料の再処理工場。原子力エネルギーに依存する日本においては必要不可欠な施設であるにも関わらず、「恐怖、環境汚染」というイメージ議論が先行し、日本のエネルギー問題や施設の安全性についての議論・理解が不足する状況にある。「再処理リスクは産業活動による環境リスクよりずっと低い」。本書では、京都大学教授であり原子核工学のエキスパートの著者が、原子力・再処理問題の核心を説く。“感情論”では真実を語れない!
著者プロフィール
山名元(やまな・はじむ)
京都大学原子炉実験所・教授。1953年、京都市生まれ。1981年、東北大学大学院工学研究科博士課程修了。東北大学工学博士。1981年〜1996年、旧動力炉・核燃料開発事業団(現・日本原子力研究開発機構)にて、再処理開発や先進リサイクルシステム開発に従事。同事業団主任研究員を経て、1996年より京都大学原子炉実験所。専門は、アクチニド化学、再処理化学工学、核燃料サイクル工学など。原子力ハンドブック(オーム社)第Ⅵ編「核燃料サイクル」の編主任。
目次
第1章 放射能と放射線影響
何が問題になっているのか
放射能とは何か
「放射能」か「放射線影響」か
単純ではない「放射線影響」
誰でも受けている「自然被ばく」
バックグラウンドとして受けている「自然界からの内部被ばく」
第2章 再処理工場の放出放射能
再処理工場が扱う放射性核種とは何か
再処理工場による周辺影響とは
放出放射能による周辺影響の程度とは
トリチウム、炭素14、クリプトンとは
再処理工場からの放射性物質の除去と放出
アクティブ試験での結果
第3章 原子力発電所と再処理工場の対比
「放射能は四万七千人分の致死量」は本当か
放出放射能の議論における「濃度と量の混同」
「原子力発電所の一年分の放射能を再処理工場が出す」ことの本当の意味
そもそもの誤解「リスクとハザードの混同」
「リスク」=「ハザード」×「暴露確率」
使用済核燃料の放射能
使用済核燃料の物量
「ハザード」として、どちらが大きいのか
再処理工場と原子力発電所のリスクの違い
原子力に対するリスク認知の傾向
第1章 放射能と放射線影響
- 何が問題になっているのか
- 放射能とは何か
- 「放射能」か「放射線影響」か
- 単純ではない「放射線影響」
- 誰でも受けている「自然被ばく」
- バックグラウンドとして受けている「自然界からの内部被ばく」
第2章 再処理工場の放出放射能
- 再処理工場が扱う放射性核種とは何か
- 再処理工場による周辺影響とは
- 放出放射能による周辺影響の程度とは
- トリチウム、炭素14、クリプトンとは
- 再処理工場からの放射性物質の除去と放出
- アクティブ試験での結果
第3章 原子力発電所と再処理工場の対比
- 「放射能は四万七千人分の致死量」は本当か
- 放出放射能の議論における「濃度と量の混同」
- 「原子力発電所の一年分の放射能を再処理工場が出す」ことの本当の意味
- そもそもの誤解「リスクとハザードの混同」
- 「リスク」=「ハザード」×「暴露確率」
- 使用済核燃料の放射能
- 使用済核燃料の物量
- 「ハザード」として、どちらが大きいのか
- 再処理工場と原子力発電所のリスクの違い
- 原子力に対するリスク認知の傾向
第4章 再処理路線の意義
再処理工場の役割
再処理工場は廃棄物処理施設か
使用済核燃料管理の「限られたオプション」
燃料サイクルは「多面性を持った象」
原子力バックエンド路線の考え方
知られざる「使用済核燃料の燃料価値」
長期的将来におけるプルトニウムの価値
プルトニウムの資源価値
潜在的資源価値の確保
再処理による地層処分面積の削減
再処理路線での地層処分技術の合理化
再処理の経済性評価
再処理による経済負担は許容範囲か
差があるようでない「安全性と核不拡散性」
総合的に見た再処理の優位性
再処理反対論に欠けるもの
第5章 日本のエネルギーを支える原子力と再処理
深刻な「我が国のエネルギー事情」
エネルギー供給における原子力の位置づけ
使用済核燃料の発生と見通し
海外では再処理をどう考えているのか
現実化し始めた「燃料サイクルの国際化」の動き
誰もが待っていた「我が国の再処理政策の再評価」
第4章 再処理路線の意義
- 再処理工場の役割
- 再処理工場は廃棄物処理施設か
- 使用済核燃料管理の「限られたオプション」
- 燃料サイクルは「多面性を持った象」
- 原子力バックエンド路線の考え方
- 知られざる「使用済核燃料の燃料価値」
- 長期的将来におけるプルトニウムの価値
- プルトニウムの資源価値
- 潜在的資源価値の確保
- 再処理による地層処分面積の削減
- 再処理路線での地層処分技術の合理化
- 再処理の経済性評価
- 再処理による経済負担は許容範囲か
- 差があるようでない「安全性と核不拡散性」
- 総合的に見た再処理の優位性
- 再処理反対論に欠けるもの
第5章 日本のエネルギーを支える原子力と再処理
- 深刻な「我が国のエネルギー事情」
- エネルギー供給における原子力の位置づけ
- 使用済核燃料の発生と見通し
- 海外では再処理をどう考えているのか
- 現実化し始めた「燃料サイクルの国際化」の動き
- 誰もが待っていた「我が国の再処理政策の再評価」