日本人のための歴史学

岡田英弘(東京外国語大学名誉教授) 著
定 価:
本体933円+税
判 型:
新書版
ページ数:
376ページ
ISBN:
9784898315637
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日本の「世界史」は、
当然日本中心でなければならない!

偶然の積み重ねが歴史をつくる! 大モンゴル帝国から世界史は始まる! アジアはひとつという噓!──日本人は米・英・独・仏のどの国民でもなく、日本の「世界史」は、当然日本中心でなければならない。それが腫れ物に触るように日本を避けて通るのでは、世界史の焦点の結びようがない。歴史を創るのは、英雄でも人民でもなく、歴史家である。歴史家が文字を使って世界を記述したときに、歴史が創り出されるのである。その意味で、歴史は思想であり、文化の一種である──歴史学の泰斗が放つ本当の歴史の読み方!

著者プロフィール

岡田英弘(おかだ・ひでひろ)
1931年東京都生まれ。東京大学大学院修了。57年『満文老档』の研究で日本学士院賞受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。モンゴル史・満洲史の研究を出発点に、中国史・日本史をはじめ、世界の歴史を巨視的・独創的視点から考察して定評がある。著書に『倭国』(中公新書)、『世界史の誕生』(ちくま文庫)、『歴史とはなにか』(文春新書)、『やはり奇妙な中国の常識』『誰も知らなかった皇帝たちの中国』『この厄介な国、中国』(ワック)など多数。

目次

考古学は歴史ではない──はじめに
第1章 偶然の積み重ねが歴史をつくる
世界史は成立するか──日本中心に世界史を組み直す
『ヒストリアイ』と『史記』と『日本書紀』──歴史はここに始まった
「民族」も「国家」も幻想だ──悲劇を生み続ける国民国家という虚構
第2章 大モンゴル帝国から世界史は始まる
世界の覇者・大モンゴルの歴代ハーン──天命は地上唯一の君主たるべし
中央ユーラシアの歴史世界──民族大移動の波が世界史を作った
遊牧帝国の興亡──草原の道・河川の道のダイナミズム
ベルリンとウラーンバートルから中央ユーラシアを見る──直近で見てきた歴史の激変
第3章 この「厄介な国」中国の過去と現在
中国の運命を決定した秦の始皇帝──中国文明がなぜ始皇帝に始まるか
中国を解く鍵、人民解放軍──この特異な軍隊の構造と動向
かくして北京は屈服した──ニクソン訪中の深層に何があるか
考古学は歴史ではない──はじめに
第1章 偶然の積み重ねが歴史をつくる
  • 世界史は成立するか──日本中心に世界史を組み直す
  • 『ヒストリアイ』と『史記』と『日本書紀』──歴史はここに始まった
  • 「民族」も「国家」も幻想だ──悲劇を生み続ける国民国家という虚構
第2章 大モンゴル帝国から世界史は始まる
  • 世界の覇者・大モンゴルの歴代ハーン──天命は地上唯一の君主たるべし
  • 中央ユーラシアの歴史世界──民族大移動の波が世界史を作った
  • 遊牧帝国の興亡──草原の道・河川の道のダイナミズム
  • ベルリンとウラーンバートルから中央ユーラシアを見る──直近で見てきた歴史の激変
第3章 この「厄介な国」中国の過去と現在
  • 中国の運命を決定した秦の始皇帝──中国文明がなぜ始皇帝に始まるか
  • 中国を解く鍵、人民解放軍──この特異な軍隊の構造と動向
  • かくして北京は屈服した──ニクソン訪中の深層に何があるか
第4章 「日中友好」は災禍の歴史だ
日本の誕生──日本国と日本語は天智天皇に始まる
21世紀、日本は中国とどう付き合うべきか──この「厄介な国」との百二十年
「日中友好」無用論 ──「内なる幻想」を捨て、中国の現実を見よ
第5章 「アジアは一つ」という噓
韓国史をどう見るか──日本にとっての朝鮮半島とは何か
東南アジアの心と言葉の異相を考える──多言語使用社会の現実から
歴史認識を混乱させる三本立ての歴史文化──結びに代えて
第4章 「日中友好」は災禍の歴史だ
  • 日本の誕生──日本国と日本語は天智天皇に始まる
  • 21世紀、日本は中国とどう付き合うべきか──この「厄介な国」との百二十年
  • 「日中友好」無用論 ──「内なる幻想」を捨て、中国の現実を見よ
第5章 「アジアは一つ」という噓
  • 韓国史をどう見るか──日本にとっての朝鮮半島とは何か
  • 東南アジアの心と言葉の異相を考える──多言語使用社会の現実から
歴史認識を混乱させる三本立ての歴史文化──結びに代えて
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