日本の周辺は中国の海になってしまう!
核ミサイルを背景に、尖閣諸島だけでなく、東シナ海と南シナ海に進出し、さらに西太平洋に進出し始めている中国! 中国の政治指導者が過去に実施した「大躍進・人民公社」という「バカバカしい政治」のために、崩壊寸前であるという見方が一般化してしまった日本。だが、その裏で中国は、通常戦力の現代化に邁進して世界の「軍事大国」に成長し、それを土台に、いまや日本を追い抜く「経済大国」に成長しつつある。長年にわたって、中国に無関心で、中国をバカにしてきた日本政府の場当たり的対応の付けが回ってきている。いまこそ、その積年の膿を根底から取り除く必要がある!
著者プロフィール
平松茂雄(ひらまつ・しげお)
元防衛庁防衛研究所研究室長。1936年、静岡県生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科修了。法学博士。防衛庁防衛研究所研究室長を経て、杏林大学社会学部教授を務める。現在、中国軍事問題研究家として、執筆、講演活動等を展開している。著書に『中国の安全保障戦略』(勁草書房)、『中国は日本を併合する』(講談社インターナショナル)、『中国、核ミサイルの標的』(角川書店)、『日本は中国の属国になる』(海竜社)、『日本核武装入門』(飛鳥新社)など多数。
田母神俊雄(たもがみ・としお)
元航空幕僚長。1948年、福島県生まれ。防衛大学校電気工学科卒業。航空自衛隊入隊。航空幕僚監部装備部長、統合幕僚学校長、航空総隊司令官を経て、07年、航空幕僚長に就任。08年10月、民間の懸賞論文に応募した論文が政府見解と異なるとして、職を解かれる。同年、11月に定年退官。以後、執筆、講演など精力的な活動を展開している。著書に『新たなる日中戦争!』(徳間書店)、『田母神国軍』(産経新聞出版)、『どっちがおっかない!?中国とアメリカ』(幻冬舎)、『自らの身は顧みず』(ワック)など多数。
目次
第1章 中国は着実に東シナ海支配を進めている- 漁船の船長は中国の海軍大佐?
- 「尖閣の海」はすでに中国が占拠している
- 何のために自衛隊があるのか
- 暴れ回った相手に「お引き取り願う」から日本はなめられる
- 力が足りないときはこっそりやり、力をつけると力で押し切る中国
- 「問題を起こすな」が国家の方針
- 国際政治は力と力のぶつかり合い
- 取れるものはなりふり構わずに取る!
- 核兵器は「戦力の均衡」を必要としない
- 核武装にメドをつけた中国は海へと乗り出した
- 東シナ海の次は西太平洋を狙っている
- 二〇二一年までに中国は台湾を吸収する?
- 中国に脅されても日本は台湾を守らなければならない
- 沖縄を失えば東シナ海は「中国の海になる」
- 毛沢東も鄧小平も同じ穴のムジナ
- 軍事的に強くなければ「日本、頼むに足らず」
- 中国が空母を持つことの本当の意味
- 日本は堂々と核武装できる唯一の国
- 蒋介石はアメリカに二度、捨てられた
- アメリカが沖縄を手放さない理由
- 宮古諸島か石垣島に自衛隊の基地をつくれ
- 日本で二大政党制は機能しない
- いまの日本は末期の李氏朝鮮に似ている
- 軍事バランスを取れば「直接侵略」の脅威は遠のく
- 軍事力は外交カードのエースである
- 自衛隊を軍隊として認めることが先決
- 日本の政治家は「間接侵略」に無防備すぎる
- アメリカも中国も「日本のデフレ」を望んでいる
- 次の十年が日本の運命を決める
- 日本からすると中国はまったく異質な世界
- 戦後の日本は国のレベルで戦略思考が消えた
- エリートが優秀な中国、全体のレベルが高い日本
- 親日的な国が次々と中国の影響下に入っている
- 上下の不信感で成り立つ中国社会
- 面倒見が良すぎて自分の首を絞める日本
- 「いい中国人」はいても「いい中国」はない