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放射線は不思議だ!
放射線は不思議だ!
人間のからだは放射線を出している、銀座通りは3倍も放射線が強い、ジャンボ機は宇宙線(放射線)の真っ只なかを飛ぶ、自然放射線の強い地域ではガンの死亡率が低い、放射線は遺伝子を切断する、放射線で損傷した細胞は修復される、放射線がなければ生物は進化しなかった、飛行機のひび割れ検査も放射線を利用、などなど不思議な興味津々の話題を満載。
著者プロフィール
大朏博善(おおつき・ひろよし)
ノンフィクション作家。日本科学ジャーナリスト会議会員。早稲田大学理工学部在学中から雑誌記者となり、科学雑誌のライターを経て、現在、技術、生命科学系のテーマを中心に執筆活動中。また、科学技術番組のプロデューサーも務める。著書に『いま、遺伝子革命』『新幹線のぞみ白書』(新潮社)、『ES細胞』(文春新書)、『携帯電話で脳は破壊されるか』(ワック)など著書多数。
目次
第1章 放射線は「異常で怖い」ものか- 身体から放射線が出ている?
- カリウムで肥満度がわかる
- 雨の銀座はなぜか放射線が強い
- 放射線量が多いのにガン死亡率が低い
- ラドン温泉は保養地で有名
- ジェット旅客機は宇宙船のなかを飛ぶ
- 放射線の利用価値
- 【コラム】「放射線」という単語の意味
- 地球はなぜ温かいか
- 自然放射線のルーツは宇宙の生成
- 地球が放射線を放つ理由
- そもそも放射性物質とは何か
- 太陽の恵みには放射線もある
- オーロラは何を示しているか
- 【コラム】放射線と放射能
- 放射線の基本的な作用とは
- 電離作用とはどういうことか
- 活性酸素は遺伝子にどう影響するか
- 塩基が破壊されるとどうなるか
- 人体には予防・修復機能がある
- 損傷した細胞の修復システム
- 修復不可能だとガン化するか
- アポトーシス(細胞死)が発動されるとき
- 【コラム】放射線の種類と特徴
- 宇宙飛行士はダメージを受けないか
- 適量の放射線という発想
- 「少量の放射線は生命にとって必須」
- 放射線はホルモンに似ている
- 免疫力が高まった
- ガンの転移や増殖も抑えた
- 人間でもホルミシス現象はあるか
- 【コラム】放射性物質と半減期
- 自然放射線による障害
- 人工放射線による障害の始まり
- 自然でも人工でも性質は同じ
- 「しきい値」という境界値
- 臓器によって異なる感受性
- ベルゴニー・トリボンドーの法則
- 放射線の影響は特異か
- 【コラム】放射線を表す単位
- 放射線との出会いは偶然から
- ベクレルとキュリー夫妻の功績
- ラザフォードが築いた現代物理学の基礎
- 発見と同時に着目された光と影
- 鉱山労働者に肺ガンの発生が多い?
- ダイヤル・ペインターの悲劇
- X線の発見と同時に始まった防護の歴史
- 積み重ねられた防護データ
- 【コラム】ラジウムの「崩壊」
- 放射線防護の基本的な考え方
- 百ミリシーベルト未満での「がん、遺伝性影響」の確率とは
- 放射線防護のマジックナンバーは「100」「20」「1」
- 緊急事態かどうか、境界は年間二十ミリシーベルト
- 「短時間・二十ミリシーベルト」と「年間・二十ミリシーベルト」の違い
- 「食品・水の放射能汚染」防護のポイント
- 影響の有無ではなく「回避できるものは防ぐ」という発想
- 【コラム】「職業被ばく」の線量について
- 安全対策と予防法の進展
- 広島・長崎の原爆被害と放射線
- ヒロシマ原爆の被害の実態とは
- 原爆の放射線による障害
- 晩発影響と遺伝的影響への誤解
- 【コラム】「崩壊」と「核分裂」
- チェルノブイリ原発事故
- 特徴は「放射能漏れ」
- ガン発生は予測より軽度だった
- JCO事故の内容と規模
- 特徴は「放射線漏れ」
- 【コラム】放射線の測りかた
- 原子力発電と放射線
- 煙突の不思議
- どこで放射性物質ができるか
- 放射性廃棄物というゴミ
- 現実にどの程度の放射線が出ているか
- 安全性に対する考えかた
- どれだけ安全ならじゅうぶんか
- 【コラム】放射線のつくりかた
- 放射線なくしてヒトは誕生しなかった?
- 特性を利用した品種改良
- 技術の次元を変えた
- 放射線・放射能の工業利用
- 農漁業関係への利用
- 医療技術としての放射線
- ガン治療で期待が大きい
- 「メリット」と「デメリット」のバランス