これからはインド、という時代

日下公人(評論家)/森尻純夫(インド・カルナータカ州マンガロール大学客員教授) 著
定 価:
本体886円+税
判 型:
新書判
ページ数:
192ページ
ISBN:
9784898316726
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インドを知ると世界が見えてくる!

インドにとっては、アメリカとの関係をこれ以上緊密化するよりは、あるいは中国との経済的な関係がこれ以上深まるよりも、日本との関係を緊密化したほうがいいと考えている。ところが日本は、インドと結ぶメリットがわかっていない。インドの中都市にはビジネスチャンスがいっぱいある。日本はインドの多種多様性、多価値論に踏み込んでいくことで、活路を見出していくべきだ!

著者プロフィール

日下公人(くさか・きみんど)
評論家。日本財団特別顧問。社会貢献支援財団会長。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。著書に『アメリカはどれほどひどい国か』(PHP研究所)、『自主防衛を急げ!』『日本既成権力者の崩壊』(李白社)、『つくられた「環境問題」』『アメリカ、中国、そして日本経済はこうなる』『2012年〜日本と世界はこうなる』『それでも、日本が一人勝ち!』(ワック)など多数がある。

森尻純夫(もりじり・すみお)
インド・カルナータカ州マンガロール大学客員教授。早稲田大学演劇博物館招聘研究員。1941年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退。早稲田大学文学部演劇科非常勤講師、中央大学総合政策学科特任講師、インド・カルナータカ州カンナダ大学客員教授、東京財団研究員を経て現在に至る。

目次

プロローグ 日本人が知らないインドの実像
  • 驚異的な経済発展の二つの要因
  • 百五十以上の言語があるという国家の事情
  • 飢えがなくなって教育に目が向いた
  • 日本人の人口に匹敵する数のインドの大卒者
  • 出口のない先進国はインドを見習えばいい
  • インドの動きをカバーできない外務省、新聞社
第1章 インドはグローバリズムを信用していない
  • ヒラリー・クリントン訪印の本当の意味
  • EU危機に対するインドの対応のクールさ
  • 印僑は華僑よりもしたたか
  • 「中国になったらおしまいだ」
  • 鉄鋼業はインド人にとっては悲願
  • ガンディーからの脱却がインドの課題
  • 世界の反対を押し切って核武装した理由
  • 欧米にとってはインドが核武装していてよかった
  • 中国に対するインド人の大人の対応
  • インドは賢いから全方位外交?
  • いま印パ関係がよくなっている
  • アメリカにとってのインドの重要性
第2章 多言語・多文化国家、戦後の苦難の歩み
  • 大戦後のインドにとって何より農業政策が優先だった
  • イギリス植民地時代の悲惨
  • 日本では木綿ができたから戦国時代がはじまった?
  • イギリスはインドに対していいこともしたか
  • インドの政権はずっと国民会議派が握ってきた
  • 一九九〇年代半ばくらいから起こってきた経済発展
  • インドはいまや社会主義ではない?
  • 未来展望を失っているインドの共産党
  • 中国との関係は「政冷経熱」
  • 日中の尖閣トラブルは日印関係にとって絶好のチャンスだ
第3章 地図を思い浮かべるインド人の思考法
  • インドは慈悲の国
  • 昔から図像化にすぐれていた
  • 多言語だからこそ自己表現が鍛えられる
  • インド人はまず地図を思い浮かべる
  • 将棋の先の手を打つように考える
  • 幕末までの日本人は多様な見方ができた
  • インドは多層で詰め込み教育
  • 英語の共通語化がどんどん進んでいる
  • エネルギーが横溢しているインドの若者
  • 多様さを認めざるを得ない社会
  • グローバリズムをはねつけるインド、受け入れる日本
第4章 インド人と日本人、どちらが豊か?
  • 「お金が唯一のスタンダード」の価値観に対する疑問
  • インドを見れば「豊かさとは何か」と考える
  • インド人のマナー、日本人のマナー
  • 日本人は正直で自己主張しなさすぎる
  • なぜインドは世界の中で日本よりも存在感があるのか
  • インド人は過去の恩義を忘れない?
  • インドは日本との関係を緊密化したい
第5章 インド中都市にこそビジネスチャンス!
  • スズキの七十〜八十万円の車が一番売れている
  • 日本的経営をインドに当てはめようとするな
  • 大産業になりつつあるジェネリック薬品
  • 農産物はインドの主力輸出産業になる
  • 地方の中都市にこそ金のなる木が転がっている
  • それぞれの州で税体系が違う
  • インド新幹線建設は日本のチャンス
  • 世界はまったく新しくなる
あとがき
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