相手が悪いと思う中国人 相手に悪いと思う日本人

加瀬英明(外交評論家)/石平(評論家) 著
定 価:
本体895円+税
判 型:
新書判
ページ数:
236ページ
ISBN:
9784898316740
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ここまで違う 日本と中国!

中国の本質を知ることなく、巨大化した中国を語ることはできない。そして、中国と日本は隣国であるのに、文化がこんなにも違う。中国を理解しようとするならば、日本と中国の二つの文化を較べることによって、中国の真実を浮き彫りにすることが出来る。想いを共有する和歌と自己陶酔の漢詩、天下の全財産を私有する皇帝、天皇と国民が一つに結ばれてきた日本、「公」のある日本と「私」しかない中国、庶民が主役の歌舞伎と皇帝と官僚だらけの京劇……身近な例をあげて分かりやすく“中華帝国”とは何かを解き明かす。これほど面白くてためになる「中国論」はない!

著者プロフィール

加瀬英明(かせ・ひであき)
外交評論家。1936年、東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、エール大学、コロンビア大学で学ぶ。「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長。1977年より福田、中曽根内閣で首相特別顧問として対米折衝に貢献。日本ペンクラブ理事、松下政経塾相談役などを歴任。伊能忠敬の玄孫でもある。著書に『個性の時代』『イギリス 衰亡しない伝統国家』(以上、講談社)、『天皇家の戦い』(新潮社)、『徳の国富論』(自由社)など多数。

石平(せき・へい)
評論家。1962年、中国四川省成都生まれ。北京大学哲学部卒業。四川大学哲学部講師を経て、1988年来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関に勤務ののち、評論活動へ。現在、中国、日中関係問題を中心に活発な執筆、講演活動を展開する。2007年末、日本に帰化する。著書に『なぜ中国人は日本人を憎むのか』『「日中対決」がなぜ必要か』『謀略家たちの中国』(PHP研究所)、『絶望の大国、中国の真実』『私はなぜ「中国」を捨てたのか』『2013年の「中国」を 予測する』(以上、ワック)などがある。

目次

まえがき 第1章 食から知る日・中の文化の違い
  • 食べることに執着する中国人
  • 『狂人日記』と「尚餐」
  • 民は食をもって、天と為す
  • 共産中国の第一印象は「太平天国」
  • 毛沢東はマルクスを読んでいない?
  • 中国の指導者は、料亭の懐石料理より下町のラーメン
  • ご飯を「すませてきました」という日本人
  • 日本の神社は清らかな水、道教寺院は豚足のスープ
第2章 漢字に新しい生命を与えた大和言葉
  • 「BC」「AD」の意味が変わる?
  • 「漢字」は悪魔の字である
  • 「漢字」ではなく「秦字」のはず
  • ルビは傍に立っている教師
  • 清いせせらぎのような仮名
  • 宦官と纏足を拒否した日本
  • 先祖のお墓に精力剤と「愛人」と書いた人形を捧げる
  • 亡母の墓には韓流スターとの「結婚証明書」
  • 簡体字に秘められた狙い
  • 「圧巻」と「官禍」が中国の発展を阻んだ
第3章 想いを共有する和歌と自己陶酔の漢詩
  • 個人の体験でしかない漢詩
  • 共通体験を愛でる和歌と俳句
  • 酔わない中国人、酔ったフリをする日本人
  • 似た者同士、米・中の喧嘩
  • 羊と豚を連れて帰らなかった遣隋使、遣唐使
  • 龍の爪が一本足りない!
  • 韓国の反日は易姓革命の宿業
  • 天下の全財産を私有する皇帝と共産党
  • 天皇と国民が一つに結ばれてきた日本
  • 日本語を借りないと成り立たない現代中国語
  • 皇帝の下には使用人(官僚)と奴隷(人民)しかいない
第4章「公」のある日本と「私」しかない中国
  • 「孝」より「忠=公」を優先した日本
  • 中国の「忠」は「公」に非ず、皇帝一族に対するもの
  • ウソを奨励し「公」を無視した孔子
  • 孔子が生まれ変わって日本に来たら、大喜びする
  • 十七条憲法は世界最古の民主憲法
  • 「大きな皿に盛った砂の山」の中国、「さざれ石が集まって巖となる」日本
  • 世界の常識が通じない「中華民族」というフィクション
  • アメリカ人は一度も中国を理解したことがない
  • 儒教中華の巨大な軍事力は、ナチス・ドイツ以上に恐い!
第5章 すべて自分のものとする中華の幻想
  • 南京条約まで国名がなかった中国
  • 華夷秩序を拒否した聖徳太子の快挙
  • 中国は戦って殺す男の論理、日本は優しく包みこむ女の論理
  • 日本は正邪ではなく、美しさと優しさが評価の基準
  • 国名に「人民」とか「民主」が入っている国に、ろくな国がない
  • 接待上手は策略か芸術か
  • 人民服、総統服、ジャンパー姿の滑稽な努力
  • 西洋美術館がひとつもない中国
  • 茶碗ひとつと城を交換する武士の美意識
第6章 人民は餓死、毛沢東は連夜のジャズ宴会
  • 労働を嫌った中・朝の支配階級
  • 「毛先生」は洪秀全の生まれ変わり
  • 毛沢東の死を「巨星墜つ」と大書した朝日新聞
  • 日本の国連信仰は、外務省の意図的誤訳から発している
  • 美しいお菓子は日本女性の自由から生まれた
  • 醢(人肉)を毎日食っていた孔子
  • 父がくれた英英辞典と分厚い漢和辞典
  • 老子の「小国寡民」と正反対の中国共産党
  • 老荘思想の譬え話〝肥った猪〟
第7章 残酷すぎる政治から精神文化は育たない
  • 儒教は私欲を偽装するために用いられてきた
  • 「春眠暁を覚えず」に騙されてきた日本のリーダーたち
  • 三千年におよぶ「役人天国」
  • 『源氏物語』もシェイクスピアも生まれなかった中国
  • 面白いだけの『三国志』、仏教の無常を説く『平家物語』
  • 雑技団の演技のような「故宮」の工芸品
  • 「相手〝に〟悪い」と思う日本人、「相手〝が〟悪い」と思う中国人
  • 太平天国を絶賛した毛沢東やマルクス、エンゲルス
  • ゲルマンの食人習慣がカトリックの聖体拝領に
  • 老子の「天は無欲」を実践している日本の天皇
  • 禅宗も日本で完成されて輝いた
  • 『三国志』が綴る劉備と曹操の残酷
  • 徹底した悪の精神が中国の歴史だ
  • 庶民が主役の歌舞伎、皇帝と官僚だけの京劇
第8章 計算高い中国人の反日活動
  • 黄色人種がいちばん偉く、次は白人・黒人の順
  • イスラム教・キリスト教の対立と同じ日中関係の不毛
  • 日中間にある二重の錯覚
  • 黒人嫌いの中国人はオバマ大統領をどう見ているか
  • 中国人にとって一番我慢できないのは日本人
  • 中国の愛国運動は他国とは相容れない「天下イズム」にもとづく
  • 〝中華帝国の逆襲〟がはじまる
  • 南京博覧会の翌年に滅びた清朝と上海万博後の中国の運命
  • 「中国ではじめての国際博」と虚偽報道したNHK
  • 高齢化の中国より、出生率の高いアメリカが勝つ
  • 中国よ、大帝国幻想を捨て「小国寡民」をめざせ
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