……いいえ、親中国家です。
日本とドイツには、敗戦国、経済大国、工業国、勤勉など、共通点が多い。だからといってドイツは決して親日ではなく、むしろ「親中国家」なのだ。ドイツ政府の公式見解は「中国はアジアの一番重要なパートナー」であり、ドイツマスコミの日本報道は著しく偏向して中国の言い分を鵜呑みにしている。そもそも、ドイツは蒋介石の中国を軍事支援していたのだ。何がドイツと中国をここまで結びつけているのか? チャイナ・ウォッチャー宮崎正弘と、ドイツ滞在30年の川口マーン惠美が日独中問題を語る!
著者プロフィール
宮崎正弘(みやざき・まさひろ)
評論家。1946年、石川県金沢市生まれ。
早稲田大学中退。『日本学生新聞』編集長。月刊『浪漫』企画室長などを経て貿易会社を経営。1983年、『もう一つの資源戦争』(講談社)で論壇へ。以後、世界経済の裏側やワシントン、北京の内幕を描き、『ウォールストリートで読む日本』『ウォール街 凄腕の男たち』などの問題作を次々に発表してきた。近著に『世界から嫌われる中国と韓国 感謝される日本』(徳間書店)、『中国共産党3年以内に崩壊する!?』(海竜社)、『現代中国「国盗り物語」』(小学館101新書)、『出身地を知らなければ、中国人は分らない』『2014年の「中国」を予測する』(ワック)など多数がある。
川口マーン惠美(かわぐち・まーん・えみ)
作家。拓殖大学日本文化研究所客員教授。ドイツのシュトゥットガルト在住。
1956年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。著書に『ドイツ流、日本流』『ドレスデン逍遥』(草思社)、『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』(講談社)、『ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか?』(祥伝社)、『ドイツ料理万歳!』『ベルリン物語』(平凡社)、『証言・フルトベングラーかカラヤンか』(新潮社)など多数がある。
目次
- まえがき
- 「中国はドイツにとって、アジアで一番重要なパートナーです」
- 日本とは比べものにならないサービスの質の低さ
- スーツケースを運ぶ人を見下しているドイツ人
- ドイツ人は日本人ほどプロ意識がない
- エリートだけは特別扱いされるドイツ
- ドイツ人は「結論」より「説明の仕方」が大事
- 学歴で職業が固定化されるドイツ社会
- ものづくりの職人制度はもはや消えた
- ドイツ人は休暇と休暇の間に働く
- ドイツ人はいつもビールを飲んでいる?
- 集合住宅でも必ず地下室がある
- ドイツ人は魚もイカもタコもほとんど食べない
- ドイツ人はプレゼントに何を贈る?
- 誕生会は自分で開催するのがドイツ流
- 日本とドイツでは、クリスマスとお正月が逆になっている感じ
- 環境問題の好きなドイツ人には森林葬が人気
- 教会税を払いたくないのでキリスト教をやめるドイツ人
- 日本のアニメはドイツでは書き換えられている
- 一般保険では名医には診てもらえない
- 北京大学の卒業証書もMBAもカネで入手
- 農村では小学校にも行けず、都市部ではお受験が過熱
- 中国人はゴリラもカラスも食い尽くす
- 土葬が禁じられているのに勝手に土葬する人たち
- 中国には恋愛小説というものがなかった
- 目先の利益を追って技術が伝承されない国
- 病院の並び屋に金を払って診察の順番を買う
- 不動産バブルがはじけて生命保険が支払い不能に
- 中国には〝隠れキリシタン〟が何千万人もいる
- 病院に行けず新興宗教にすがるしかない庶民
- 中国にはお天道様信仰が根付いている
- なぜドイツでは憲法改正が多いのか?
- 戦後も徴兵制を維持し続けたドイツ
- ドイツは世界有数の武器輸出大国
- ドイツにおけるユダヤ人の扱いは?
- ドイツの戦後の歴史教育はどうなったか
- 戦争の反動でドイツでは子供に整列もさせない
- ドイツも日本も連合国に不都合な書物は発禁
- ドレスデン爆撃は受けたが、原爆は落とされなかったドイツ
- アメリカが嫌いでもアメリカに逆らえないドイツ
- ドイツ人は本当に反省しているのか?
- 戦略的に欧州一人勝ちにまで成長したドイツ経済
- 戦後は世界的にドイツ語が衰退しつつある
- 戦後のドイツは「ドイツ魂」を失ったのか?
- 中国といっしょに日本を叩けばドイツは儲かる
- 中国から撤退した日本企業の代わりにドイツ企業が入り込む
- もともとドイツは蔣介石の中国を軍事支援していた
- ダブルスタンダードで中国にすり寄るドイツ
- 図々しい中国人とドイツ人は相性が合う?
- ドイツ人は韓国人を相手にしていない
- 韓国はドイツにも言いつけに行っている
- ドイツマスコミの日本報道は著しく偏向している
- ドイツがフランスから原発エネルギーを一方的に買っている?
- 中国の言い分を鵜呑みにするドイツマスコミ
- あとがき