睡眠障害は病気をつくる!
よい睡眠が若さの秘訣!
よい睡眠が若さの秘訣!
体と脳を休め、昼間傷ついた細胞を修復するのが夜の睡眠だ。だから、健康であるための根本は、よい睡眠をとることなのだ。質の悪い睡眠は、動脈硬化の原因になる高血圧を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中につながり、また、糖尿病やがんのリスクも高める。そして、睡眠障害の中でも怖いのが、睡眠時無呼吸症候群である。これは、睡眠中に呼吸が一時的に止まる状態を繰り返す病気で、無呼吸がない人と比較すると、その発症率で、心筋梗塞は6.9倍、心臓突然死は2.6倍、脳卒中は3.3倍にのぼる。本書は、睡眠障害のメカニズムと、どうしたら質のよい睡眠がとれるのかを、分かり易く徹底解説した。
著者プロフィール
成井浩司(なるい・こうじ)
虎の門病院 睡眠呼吸器科部長。
1956年、東京生まれ。東海大学医学部卒業。虎の門病院睡眠センターセンター長、呼吸器センター内科医長を経て現職。1992年、シドニー大学コリン・サリバン教授のもと、無呼吸症の資料機器CPAPの共同開発に携わる。日本睡眠学会睡眠専門医、日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医。
著書に『睡眠時無呼吸症候群がわかる本』(法研)、『睡眠時無呼吸症候群のすべて』(三省堂)、『意外とこわい睡眠時無呼吸症候群』(講談社+α新書)などがある。
目次
- まえがき
序 章 現代人は睡眠を軽視している?
- 病気を遠ざけるためにも睡眠は大切
- 夜型生活は睡眠のリズムを狂わす
- 睡眠時間は長すぎても短すぎてもよくない
- 七時間睡眠がもっとも健康にいい
- 睡眠は時間だけでなく質が大切
第1章 よい睡眠が若さの秘訣
- ノンレム睡眠は脳の休息、レム睡眠は体の休息
- 質のいい睡眠が老化を遠ざける理由
- 朝の目覚めに必要なセロトニンと、睡眠に必要なメラトニン
- なぜ、よい睡眠がアンチ・エイジングに効果があるのか
- メラトニン分泌は年齢とともに落ちる
- 体温が下がると脳の温度も下がり、眠くなる
- なぜ年をとると睡眠障害になりやすいか
- 朝、少し早く起きて、太陽の光を浴びて歩くのがいい
- 午後から夕方にかけての運動がよい睡眠をつくる
第2章 睡眠が脳の働きを左右する
- ネコは十二、三時間も眠るが、ウマは二時間程度しか眠らない
- 人間の睡眠は発達した脳を維持するもの
- 記憶とノンレム睡眠、レム睡眠との関係
- 記憶は眠っている間に定着する
- 夢が記憶にかかわっている?
- 朝早く起きれば創造的な活動ができる
第3章 睡眠障害は病気をつくる
- 睡眠障害とはどういうものか
- 不眠症とは
- 実際には眠っているのに不眠を訴える
- ストレスが引き起こす不眠症
- うつ病に睡眠障害はつきもの
- うつ病の人は脳内のセロトニンが減少している
- 光を浴びるとうつが軽減する
- 夜遅くまでパソコンや携帯を使っていると眠りにくくなる
- 何かをしていても突然眠り込んでしまうナルコレプシー
- 若い男性に多くみられる「反復性過眠症」
- 普通の人と眠る時間が非常にずれる「概日リズム睡眠障害群」
- 高齢者に多い「むずむず脚症候群」
- 睡眠障害はさまざまな病気を引き起こす
第4章 本当に怖い睡眠時無呼吸症候群
- 睡眠時無呼吸症候群は推定五百万人もいる
- 大きないびきがサイン
- 睡眠時無呼吸症候群とはどんな病気か
- なぜ無呼吸が起こるのか
- 記憶力も悪くなる
- 命にかかわる怖い合併症
- なぜ高血圧を合併するか
- 糖尿病にもつながる
- ED、逆流性食道炎、がんのリスクも
- 肥満の人はなりやすい
- 女性の睡眠時無呼吸症候群
- 適切な治療をすれば、子どもの場合は治りやすい
- 不登校の原因にもなっていた
- 病院では、まず問診が行なわれる
- 睡眠時無呼吸症候群の検査とは
- もし睡眠時無呼吸症候群と診断されたら
- もっとも効果があるのはCPAP
- CPAPで夜ぐっすりと眠れる
- CPAPは使い続けることに意味がある
- 俳優・高橋英樹さんの睡眠時無呼吸症候群
第5章 どうすればよい睡眠をとれるか
- 夜はタバコを吸わない、寝酒を飲まない
- 寝る前にリラックス効果があるストレッチをする
- 睡眠薬をどう使うか
- 毎朝決まった時間に起きる
- 規則正しく朝食を食べる
- 睡眠時間が長くても短くても肥満になる
- 習慣的な運動は快適な睡眠にも効果あり
- 昼寝は三十分程度まで
- 合わない枕を使い続けると不調が生じるわけ
- 怖い頸椎の変形やヘルニア
- 布団と枕のバランスが大事
- 寝る前に読書をするのはいいのか?
- 寝る前のコーヒーは避けたほうがいい