日下公人の新「新文化産業論」!
米国、EU、中国、ロシア、新興国など、いま、世界はどう動いているのか? そして、その世界の動きの底流にあるものとは何か。また、そうした世界情勢の中で日本が直面し解決しなければならない課題とは何か。本書には、日本が進むべき道と可能性がすべて書かれている。
日本人には、世界最高のカネと暇と教養があり、それらを存分に身にまとった「新中流」が、彼らの文化を世界に発信し始めた。日本を仰ぎ見る国がこれからどんどん増えてくる。
日本のかけがえのない資源とは、まさに日本人自身なのである。
著者プロフィール
日下公人(くさか・きみんど)
評論家。日本財団特別顧問。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。
1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。著書に『「新しい日本人」が創る2015年以後』(祥伝社)、『優位戦思考で世界に勝つ』(PHP研究所)、『安倍晋三が、日本を復活させる』『日下公人が読む2014年〜 日本と世界はこうなる』(ワック)など多数がある。
目次
- まえがき
第1章 いま、世界は静か
- いま、世界中で大したことは起こっていない
- アメリカは「世界の警察」の役割を降り始めている
- アメリカの中国包囲網と日本に対する警戒
- 各国とも国内問題で手一杯
- 国内問題がない日本がリーダーシップをとれる
- 中国に進出する企業は痛い目に遭うだけ
- 中国投資には絶対に必要な条件がある
- これが分からない人は、日中経済交流を語る資格なし
- 中国と絶交したとき日本は幸せだった
- 中国は日本化する?
- いまだに慰安婦問題にこだわる韓国
- アメリカは日本のことなど、それほど気にしていない
- 日本もアメリカなどはどうでもいい、という反応をすればいい
- アメリカの覇権は、みんなが意気地がなかったら続く
- 日本の時代は着々とやってくる
第2章 いま、日本が直面する問題
- 日本は世界中にカネをばらまけなくなっている
- これからの経済状況がどうなるかなど、心配しても仕方ない
- 労働人口が減って、どうすればいいか
- 出生数を増やすには、こんな方法がある
- エネルギー問題は自由化すれば解決する
- TPPと農協解体
- 戦争がなければ、食料自給率は問題にならない
- 安倍首相の地球儀外交と日本の安全保障
- 世界の中で日本を仰ぎ見る国がどんどん増える
第3章 満つれば欠けるは世の習い
- いままでの権威は失墜していく
- 日本銀行はいらない
- 最高裁、金融庁もいらない
- 外務省は、満つれば欠ける代表的な存在
第4章 金銀溢れいづる日本
- 金で文化を買っていた日本人
- 日本の財産は日本人の勤勉と才能
- 日本はいい加減、海外にカネを出すな
- 日本人が目を覚ませば、世界は正常化する
- 東日本大震災以来、日本は海外援助を断りやすくなった
- 日本人は戦争して得るよりも、働いたほうが早いと考える
- 勤勉で貯蓄に励むかつての中流に代わるいまの若者
- 日本の若者の遊び、消費活動が次の時代をつくる
- 国産ジェット機が登場する
第5章 世界が日本化する
- 日本人の庶民の力
- 柔らかな想定力があるからこその発想
- 私の発想例1・モスクワに日本女性文化センターをつくる
- 私の発想例2・日本領海を守るグッドアイデア
- 私の発想例3・ソ連崩壊時に日本に天才を連れてこようとした
- 日本のアニメは世界に広がっている
- 中国における「ドラえもん」人気
- フランスでも日本アニメは人気がある
- 多様化を認める日本文化
- これから日本人ノーベル賞受賞者が増える
- ウォシュレットが世界に普及する?
- 日本文化をさらに世界に広げる和食と「おもてなし」
エピローグ 日本の時代がやって来る
- 進歩礼賛はそろそろ終わる
- 日本こそ新興国のリーダーにふさわしい