それでも原発が必要な理由_表紙

それでも原発が必要な理由

櫻井よしこ(ジャーナリスト)/奈良林直(北海道大学名誉教授) 著
定 価:
本体1600円+税
判 型:
四六判並製
ページ数:
296ページ
ISBN:
9784898314593
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地球の未来のためにも、
日本の原発技術はもっと活用されるべきだ!

■世界の潮流は原発推進に明確に向かっています
「自然再生エネルギーの開発にも大いに取り組むべきです。しかし、世界一の水準にある日本の原子力技術を維持、進歩させて、国民を幸せに、アジアの人々を幸せにして、世界の先進国のお手本にならなければならないのです」
──櫻井よしこ

■人類のために日本の原子力技術が必要です
「地球温暖化は顕著になり、深刻な被害が発生しているが、日本人は太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入により、全てがうまくいくと信じている。しかし、それでは停電のリスクが増大し、二酸化炭素の排出を増加させるだけだ」
──奈良林 直

著者プロフィール

櫻井よしこ(さくらい・よしこ)
ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業後、「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局勤務。その後、日本テレビ・ニュースキャスターなどを経て、現在はフリージャーナリストとして活躍。国家基本問題研究所理事長。『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(中央公論社)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『日本の危機』(新潮社)など一連の言論活動で菊池寛賞受賞。第26回正論大賞受賞。

奈良林直(ならばやし・ただし)
1952年、東京都生まれ。東京工業大学大学院理工学研究科原子核工学修士課程修了。専門は原子炉工学。その後、東芝に入社し原子力の安全性に関する研究に携わる。91年、工学博士。同社原子力技術研究所主査、電力・産業システム技術開発センター主幹などを経て、2005年、北海道大学助教授に就任。07年に同教授、13年に学科長を歴任。16年4月に名誉教授。特任教授として研究・教育を継続。各種メディアでも活躍し、国際会議等での講演実績も多数。

目次

まえがき 原発活用は世界の常識です──櫻井よしこ

 

第一章 なぜ被災地の復興は進まないのか

メディアが報じない活気ある街並
「がんになって何万人も死ぬ」と報じた朝日新聞
避難生活と失業による被災者の悩み
細野豪志氏の除染パフォーマンス
ウクライナの風評被害対策
福島を窮地に追い込んだ「一ミリシーベルト神話」
住民の自立を促す援助を
国際都市として甦る福島

 

第二章 福島第一原発事故の徹底検証

人類がはじめて体験する事故
全交流電源喪失の原因
非常用復水器を止めた理由
空白の三時間に何が起こったのか
東電のコスト意識と安全対策への認識の甘さ
ベントはなぜ遅れたのか
東電がベントを拒んだ?
菅・元首相の視察が招いた危機
食い違う「全面撤退」の真相
国民に対する背信行為
海水中断問題の真相
三号機の爆発原因とプルトニウム
物を言うことができない電力会社

 

第三章 国会事故調査報告書の致命的な欠陥

地震による原子炉損傷の可能性
結論ありきで事実を曲げる国会事故調
畳のような水が落ちたのか
見逃された一号機の減圧メカニズム
絶好の注水のタイミングを逃した理由
第二原発とは全く異なる状況
テロに襲われても事故を収束する支援体制
開かなかったSR弁の謎を解明
安全神話の亡霊
事故の真相究明と真の対策

 

第四章 原子力規制委員会の何が問題なのか

規制委員会は優先順位を間違えている
規制委員会に与えられた強大な権限
「四十万年前」に科学的正当性はあるのか
疑わしきは全てクロ
専門家の所見を聞く気がないマスコミ
感情的意見が重視される規制委員会

第五章 日本の原子力規制行政はこう変えるべき

国民と政府と電力会社が共有する究極の安全目標
規制を強化しても問題は改善しない
なぜ書類第一主義に陥るのか
被災者の避難場所となった原子力発電所
非現実や観念論が横行する無責任社会
規制基準の「ガラパゴス化」
IAEAからの厳しい指摘

 

第六章 司法の暴走、差し止め仮処分は幕引きです

ころころ変わる司法判断
大阪高裁と大津地裁は真逆に
新規制基準の精神は深層防護にある
運転差し止めによる負の影響に目を向けよう

 

第七章 「核のゴミ」と最先端技術の真実

「再処理技術は未完成」という錯覚
なぜフランスにできて日本にできないのか
世界が技術開発にしのぎを削る高速増殖炉
高レベル廃棄物の処分方法
シェールガスがもたらす深刻な環境汚染
安全性を極限まで高めた三・五世代の原子炉
世界が期待する日本の原子力技術
復興支援に取り組む人材育成の必要性

 

第八章 もんじゅ──その「人と技術」を殺してなるものか

「もんじゅ」の廃炉問題
一万件の点検漏れはなぜ起きたのか
エネルギーの将来を左右する
「もんじゅ」の独創技術
壮大なボタンの掛け違い
「シン・もんじゅ」

 

第九章 映画「ガイアのメッセージ」から

分岐点に立つ文明社会
ラブロック博士の言葉
「ドイツに学べ」の検証
日本が選択すべき道筋
米国原子力工学者の指摘
進む原発安全向上への挑戦

 

あとがき 人類のために日本の原子力技術は欠かせない──奈良林 直

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