知らないではすまされない、エネルギーの話

図解

澤昭裕(21世紀政策研究所研究主幹) 著
定 価:
本体933円+税
判 型:
A5判並製
ページ数:
96ページ
ISBN:
9784898311882
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これからの日本のエネルギーはどうすればいいのか?!

東日本大震災以降、エネルギー問題の話題の中心は原発だ。原発の安全神話が崩れた今、再生可能エネルギーを導入すべきだという人は多い。しかし、火力、風力、水力、地熱、そして原子力などの様々なエネルギー源は、どれもメリット、デメリットの両方を持ち、すべての点で「完璧」なものは存在しない。メディアの報道も複雑なエネルギー問題のほんの一部を切り取ったものでしかないのだ。本書では「日本人にとって〝本当に必要なエネルギー〟とはどうあるべきか」という問題に真正面から挑む!

著者プロフィール

澤 昭裕(さわ・あきひろ)
21世紀政策研究所 研究主幹。
1957年、大阪府生まれ。一橋大学経済学部卒業、通商産業省入省。米プリンストン大学ウッドローウィルソン行政大学院留学、MPA(行政学修士)取得。通商産業省工業技術院人事課長、経済産業省産業技術環境局環境政策課長、資源エネルギー庁資源燃料部政策課長、東京大学先端科学技術研究センター教授を歴任。2007年5月より現職。
著書に『エコ亡国論』(新潮新書)、『3.11後 日本経済はこうなる!』(朝日新書、共著)『地球温暖化問題の再検証』(東洋経済新報社、共著)などがある。

目次

第Ⅰ時限 いまの日本のエネルギー事情とは?
  • ①〝反原発か原発促進か〟の議論は無意味
  • ②原子力発電がなくても電力は足りるのか
  • ③再生可能エネルギーの現状
  • ④原発の停止による経済的な影響は?
  • ⑤二度のオイルショックで得た教訓
  • ⑥エネルギー政策は〝3つのE〟を基本に据える
  • ⑦エネルギー源を選択する際に考えるべきポイント
  • ⑧先進国最低レベルのエネルギー自給率
  • ⑨エネルギーの安定供給を実現する方法
  • ⑩電源多様化のために国を挙げて進められた原子力開発
  • ⑪核燃料サイクル政策とは?
  • ⑫電力需給は〝同時同量〟であることが必要
  • ⑬海外諸国の現実的エネルギー政策
第Ⅱ時限 再生可能エネルギーの実力と将来性を知っておこう
  • ①再生可能エネルギーの課題とは?
  • ②再生可能エネルギーでは原子力を代替できない
  • ③再生可能エネルギーの〝不安定な出力〟
  • ④再生可能エネルギーのさまざまな課題
  • ⑤再生可能エネルギーは〝高すぎる電源〟
  • ⑥再生可能エネルギーの固定価格買取制度は問題点ばかり
  • ⑦ヨーロッパの再生可能エネルギー導入政策の実情
  • ⑧新たな電力需給システムの構築に必要なことは?
  • ⑨ヨーロッパ各国には電力を融通しあえる強みがある
第Ⅲ時限 地球温暖化対策のエネルギー政策への関わり
  • ①京都議定書の問題点とは?
  • ②地球温暖化問題を巡る国際交渉の実情
  • ③温暖化対策として真に必要なこと
  • ④温室効果ガス25パーセント削減目標は達成できるのか
  • ⑤25パーセント削減目標達成のための帳尻合わせ
  • ⑥25パーセント削減に伴う経済影響
  • ⑦排出削減は国内対策からグローバルな対策へ
  • ⑧環境先進国(?)ヨーロッパの実情
第Ⅳ時限 これからの日本のエネルギーはどうすればよいか
  • ①震災後の日本の〝電力ベストミックス〟は?
  • ②新たな石炭火力発電にかける期待
  • ③原発の安全性にどのように取り組むべきなのか
  • ④原子力分野の人材・技術の重要性と、世界に対する日本の責務
  • ⑤原子力事業の体制と責任・規制のあり方を再考すべし
  • ⑥日本の原子力技術と福島の教訓を世界に役立てる
  • ⑦既存の電力供給体制についての多くの誤解
  • ⑧安定供給確保が課題となる発送電分離
  • ⑨まだある発送電分離の問題点
  • ⑩電力改革の方向性─大規模化と小売サービス多様化─
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