思いつきとひらめきは
天地の差!
天地の差!
ポッカ創業者が語る、ひらめきと実行、積極進取で挑んできたその半生とは──。世界初の缶入りコーヒーの企画、世界初の冷温兼用式自動販売機の開発、そして創業10年目の公正取引委員会による勧告と会社の危機、業界初となった「つぶコーン入り粉末スープ」の販売……等など、数々の「独創的商品」を世に生み出してきた、その発想力と舞台裏がここに!
著者プロフィール
谷田利景(たにだ・としかげ)
1926年(大正15)名古屋市生まれ。教員、繊維商社勤務、スタンドバー経営の職歴を経て、1957年(昭和32)ニッカレモン(現ポッカコーポレーション)を設立。世界で初めて「缶入りコーヒー」および「冷温兼用の自動販売機」を世に送り出す。1998年(平成10)に41年間務めた社長を後進に譲り取締役会長。現在は創業者最高顧問に就任するかたわら、「NPO食・尾張プロジェクト」を設立。商品開発カレッジを立ち上げて、若手開発マンの育成に尽力するとともに、尾張の食文化「きしめん」の再興と中部地域の食の活性化に奔走する。
目次
第1章 ピンチとチャンスは表裏一体- 創業一〇年目の大ピンチ
- 「ポッカは倒産」のウワサを乗り越えて
- 人脈がポッカ躍進の原動力
- 「積極進取」の挑戦
- 失敗のなかに潜む「ヒラメキ」の手がかり
- 商品開発は既成概念を打ち破れ!
- 「ポッカ」の胎動
- 人生を変えたスタンドバー経営
- レモンとの再会
- ニッカレモン株式会社を創業
- 生レモンの輸入自由化はプラスかマイナスか
- なぜ「ポッカ」なのか?
- 運命的なコーヒーとの再会
- 缶入りコーヒー発想の原点
- 風味を追求したこだわり
- 製缶会社も新しい技術向上に全力投球!
- ポッカが巻き起こした「容器革命」
- 卸問屋は見向きもしなかった
- 自販機市場の発展を予見
- 世界で初めてのアイデア「ホットORコールド自販機」
- 前代未聞の「缶入りコーヒー」完成
- ホット販売して大発見
- 旗印は「コカ・コーラに挑戦!」
- ついにコカ・コーラを追い抜いた
- 三菱商事社長を悔やませた一件
- 国際企業をねらえ!
- 決意のバンコクひとり旅
- 中近東へ缶飲料をもたらした慧眼
- レモン農園とプルーンに着手した先見性
- カリフォルニアワインにも注目
- ドバイの街角に並んだ「ポッカ」
- 国際化の拠点はシンガポールしかない!
- 決め手は公用語が英語
- 「海外現地生産」は業界初の偉業
- シンガポールは人材の宝庫
- 日本企業初の株式市場
- シンガポール政府から勲章を授与
- 国際的信用力アップへの試金石
- 上場基準を満たすための戦略
- 夢ではじまった東証一部へあと一歩
- 念願の東証一部ついに達成!
- 飛行機野郎が最初の夢
- 自動販売機は小さな喫茶店
- カラオケで罰金一〇万円!?
- 七〇歳からのパソコン
- 誕生日メールが運んでくれたもの
- 思いついたらすぐ電話
- ゴルフも目標が大切だ!
- 商品開発の原点は好奇心
- 異業種交流で生まれた「ビタミンC入りキャンディー」
- 「粉末スープ」も異業種交流がきっかけ
- スープは高級レストランの味をめざせ!
- プルーンを日本市場に初めて導入した着眼点
- 日本初「茶がらの出ない自動給茶機」
- 伝説の飲料「維力」の教訓
- 時代を先取りしすぎて失敗
- 「日本初」の称号がポッカの神髄
- 顔缶という斬新な発想
- ひと目でわかる縞模様
- 情報戦略がもたらしたヒット商品
- ネーミングとデザインの勝利
- 採用したのはゴミ箱に埋もれていたボツ案
- 成果を生んだ逆転の発想
- 消費者のナマの意見が大切
- 広告戦略の金字塔
- 消費者の声をお茶の間に届けた生コマーシャル
- インパクトで消費者の印象に残せ!
- 朝日新聞全面広告の成果にしのび寄る魔の手
- 宣伝はわかりやすさが生命線
- 異業種交流からのヒント
- 積極進取が実を結んだ情報戦略
- 「思いつき」の罠に要注意!
- 情報のアンテナは四方八方に!
- 沖縄「さんぴん茶」の教訓
- よきアドバイザーをつくれ!
- わが生涯痛恨の大チョンボ
- 積極進取は終わらない