豊富な写真と図表を多用し、
原因を分かりやすく解説!
原因を分かりやすく解説!
日本軍という巨大組織の敗因はどこにあったのか──。敗因は大きな失敗にではなく、「小失敗の連続」にこそあった。豊富な写真と図表を多用し、原因を分かりやすく解説する手引書。日本の戦闘機に装備されていた機関銃・機関砲の不統一や、1対45にもなった日米の情報収集スタッフの差、陸軍による無用な超重戦車の開発、人命軽視による救助システムの不構築など、知れば知るほど日本軍の“失敗”に嘆息する一冊。
著者プロフィール
三野正洋(みの・まさひろ)
1942年、千葉県生まれ。前日本大学准教授。戦史、戦略戦術論、兵器の比較研究に独自の領域を拓いて知られる軍事・現代史研究の碩学。著書に、現代戦争史シリーズ『日中戦争』同『アフガニスタン戦争』(以上、光人社)、『図解 これならわかる! 太平洋戦争』(PHP研究所)、『湾岸戦争 勝者の誤算』『戦艦大和の真実』『指揮官の決断』(以上、ワック出版)など多数ある。
目次
序章 現代に生かせる太平洋戦争の教訓- 1 〝日本軍〟という巨大な組織の失敗
- 2 敗者の側にこそ、多くの教訓が残る
- 3 日本陸軍の無謀
- 4 補給の軽視という悪弊
- 5 日清戦争における補給
- 6 戦闘機の機関銃・砲の諸問題
- 7 開戦時の陸海軍主力戦闘機は
- 8 戦闘機のスロットル操作の無神経
- 9 無能を証明する用兵の愚①
- 10 無能を証明する用兵の愚②
- 11 階級で差をつけたがる日本軍
- 12 硬直した頭脳の証明
- 13 東京空襲に対応できない頭脳
- 14 人命尊重の精神は何処①
- 15 人命尊重の精神は何処②
- 16 民間人をいかに活用したか
- 17 女性をいかに活用したか
- 18 人材育成と新技術開発力
- 19 情報の収集と分析について
- 20 陸軍の造った潜水艦と航空母艦
- 21 潜水艦の建造をめぐる問題
- 22 対潜水艦戦闘の実像①
- 23 対潜水艦戦闘の実像②
- 24 対潜水艦戦闘をめぐる怠慢①
- 25 対潜水艦戦闘をめぐる怠慢②
- 26 拙速による戦闘機隊の悲劇
- 27 米英のスキップ・ボミング
- 28 特別攻撃隊の戦果は①
- 29 特別攻撃隊の戦果は②
- 30 航空母艦をめぐる問題①
- 31 航空母艦をめぐる問題②
- 32 アメリカの護衛空母の活躍
- 33 ダメージコントロールの思想①
- 34 ダメージコントロールの思想②
- 35 日本人の非能率の検証
- 36 戦うための機械力と土木工事力
- 37 難解な「マニュアルと取り扱い説明書」
- 38 重砲の性能とその数の差
- 39 航空用エンジンをめぐる無駄使い
- 40 暗号解読技術の優劣
- 41 歩兵銃の実態と自動小銃の開発
- 42 無線通信をどう活用したか
- 43 無線電話の交信について
- 44 アメリカの自由
- 45 日本海軍の優れていた部分
- 46 日本陸軍の優れていた部分