偽りの民営化

道路公団改革

田中一昭(元民営化委員会委員長代理) 著
定 価:
本体1500円+税
判 型:
四六版上製
ページ数:
264ページ
ISBN:
9784898310724
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元委員会トップが語る
「民営化が踏みにじられるまで」全真相!

道路公団改革は「幻」に終わる気配が濃厚になった。国民を欺いた主犯は、国交省・道路族と密通していた“改革のヒーロー”か、御用聞きに終わった石原大臣か、民営化の最重要ポイントを理解せず“実を捨て名を取った”小泉総理か? 小泉改革・まやかしの全貌が明らかになる。

著者プロフィール

田中一昭(たなか・かずあき)
拓殖大学政経学部教授。元道路関係四公団民営化推進委員会委員長代理。1936年生まれ。島根県出身。59年京都大学教育学部卒業。島根県庁を経て、61年旧行政管理庁に入庁。行政監察局監察官、企画調整課長、総務庁長官官房秘書課長、同審議官、同行政監察局長、行政改革委員会事務局長などを歴任。この間、環境庁の設立、通産省の組織改革、米の減反政策、規制緩和の推進、三公社五事業の改革、特殊法人改革、第三次行革審、情報公開法の策定など、40年にわたって行政改革の策定と推進をにない、その実務と実態を熟知する行革の第一人者。ことに国鉄の分割・民営化を実現した推進者として知られる。97年に退官後、現職。著書に『行政改革』(ぎょうせい)、『中央省庁改革』(共著、日本評論社)ほかがある。

目次

プロローグ 私が辞表を出したわけ
総理からの不可解な電話
なぜ道路公団方式が問題になったか
基本の基本が無視された
総理は〝改革〟を理解していなかった
塩ジイからもらった叱責
国交省案の狡猾な手口
総理が怒った、「私を信用しないのか」
誰が民営化を殺したか
第1章 総理の器を問う「改革の本丸」
いきなりの小泉流委員就任要請
小泉総理は本気で聖域に踏み込むつもりだ
出だしから役人と道路族の壁
道路公団三つの「悪」説
特殊法人がなぜ「悪」に転化するか
四〇兆円の借金がどうして生まれたか
国交省が考える「民営化」とは何か
改革の核心
第2章 「借金四〇兆円」に安住する国交省・道路族
怪しげな風向き
「七人の侍」が揃ってみたけれど
「上場をめざす」と述べた意気込み
猪瀬委員、委員長代理自薦の珍事
「委員会公開」をグズる委員長
総理、資料提出を明言する
〝マン・マシン・システム〟という奇怪な弁明
公団を食いつぶすファミリー企業
したたかに本体を隠す道路官僚
今井委員長は上下一体論、基本の理解者だった
第3章 「上下分離論」の出現と作家委員の本音
高速道路を会社が所有できる思想
「保有機構」が考えられた根拠
川本委員の恐るべき分析結果
焦点が上下「分離」論にすり変わる
なぜか、委員長豹変す
「恫喝」の結末
国交省、「逆転ホームランだ」
拒否された緊急提言提案
猪瀬「変節」批判は的外れ、これが持論なのだ
迷走の始まり
第4章 「玉虫色決着」を狙う大臣とのたたかい
「上下分離」対立の構図
「債務超過」報道の困惑
「誤報」主張と「先送り」手法
今井委員長の改革は経費の削減
石原大臣から出た「秘密会」提案
「神学論争」のカラクリ
投資圧縮だけなら公団でもできる
なぜ秘密会なのか
意見集約で生まれた巨大な陥穽
プロローグ 私が辞表を出したわけ
  • 総理からの不可解な電話
  • なぜ道路公団方式が問題になったか
  • 基本の基本が無視された
  • 総理は〝改革〟を理解していなかった
  • 塩ジイからもらった叱責
  • 国交省案の狡猾な手口
  • 総理が怒った、「私を信用しないのか」
  • 誰が民営化を殺したか
第1章 総理の器を問う「改革の本丸」
  • いきなりの小泉流委員就任要請
  • 小泉総理は本気で聖域に踏み込むつもりだ
  • 出だしから役人と道路族の壁
  • 道路公団三つの「悪」説
  • 特殊法人がなぜ「悪」に転化するか
  • 四〇兆円の借金がどうして生まれたか
  • 国交省が考える「民営化」とは何か
  • 改革の核心
第2章 「借金四〇兆円」に安住する国交省・道路族
  • 怪しげな風向き
  • 「七人の侍」が揃ってみたけれど
  • 「上場をめざす」と述べた意気込み
  • 猪瀬委員、委員長代理自薦の珍事
  • 「委員会公開」をグズる委員長
  • 総理、資料提出を明言する
  • 〝マン・マシン・システム〟という奇怪な弁明
  • 公団を食いつぶすファミリー企業
  • したたかに本体を隠す道路官僚
  • 今井委員長は上下一体論、基本の理解者だった
第3章 「上下分離論」の出現と作家委員の本音
  • 高速道路を会社が所有できる思想
  • 「保有機構」が考えられた根拠
  • 川本委員の恐るべき分析結果
  • 焦点が上下「分離」論にすり変わる
  • なぜか、委員長豹変す
  • 「恫喝」の結末
  • 国交省、「逆転ホームランだ」
  • 拒否された緊急提言提案
  • 猪瀬「変節」批判は的外れ、これが持論なのだ
  • 迷走の始まり
第4章 「玉虫色決着」を狙う大臣とのたたかい
  • 「上下分離」対立の構図
  • 「債務超過」報道の困惑
  • 「誤報」主張と「先送り」手法
  • 今井委員長の改革は経費の削減
  • 石原大臣から出た「秘密会」提案
  • 「神学論争」のカラクリ
  • 投資圧縮だけなら公団でもできる
  • なぜ秘密会なのか
  • 意見集約で生まれた巨大な陥穽
第5章 今井委員長辞任劇の真相
逃げきり策
五人組集合
「二人+大臣」対「五人」の攻防
二つの最終意見書素案
前代未聞、委員長解任動議
道路族のドン、古賀誠議員出陣す
猪瀬委員の執念、その調停案のお粗末
委員会意見書採択
第6章 政府与党案づくりに踊った「フィクサー作家」
道路族の反撃が始まった
新直轄方式・料金収入活用という骨抜き
総理は何を考えているのか
何でも自分が決めた形にしたがる人
本音を垣間見せる二人の大臣
石原国交相起用は「ヤル気」の表明か
藤井総裁解任劇のブザマ
異例中の異例、総理への勧告文
なぜ自ら擦り寄るのか
やっと出た「悪名高い」国交省三案
松田委員の正論、猪瀬委員のアキレた論法
露呈した本心
第7章 「実を捨て名を取った」小泉総理
政府決定のどこが問題か
総理は基本が理解できなかったのか
最後の記者会見
フィクサーを演じた人、演じさせた人
第8章 国鉄改革とは似て非なる結末
ドンの満面の笑み
アクアライン大失策の教訓
国鉄民営化がなぜ成功したか
問われたのはリーダーシップだ
失敗の責任者たち
第5章 今井委員長辞任劇の真相
  • 逃げきり策
  • 五人組集合
  • 「二人+大臣」対「五人」の攻防
  • 二つの最終意見書素案
  • 前代未聞、委員長解任動議
  • 道路族のドン、古賀誠議員出陣す
  • 猪瀬委員の執念、その調停案のお粗末
  • 委員会意見書採択
第6章 政府与党案づくりに踊った「フィクサー作家」
  • 道路族の反撃が始まった
  • 新直轄方式・料金収入活用という骨抜き
  • 総理は何を考えているのか
  • 何でも自分が決めた形にしたがる人
  • 本音を垣間見せる二人の大臣
  • 石原国交相起用は「ヤル気」の表明か
  • 藤井総裁解任劇のブザマ
  • 異例中の異例、総理への勧告文
  • なぜ自ら擦り寄るのか
  • やっと出た「悪名高い」国交省三案
  • 松田委員の正論、猪瀬委員のアキレた論法
  • 露呈した本心
第7章 「実を捨て名を取った」小泉総理
  • 政府決定のどこが問題か
  • 総理は基本が理解できなかったのか
  • 最後の記者会見
  • フィクサーを演じた人、演じさせた人
第8章 国鉄改革とは似て非なる結末
  • ドンの満面の笑み
  • アクアライン大失策の教訓
  • 国鉄民営化がなぜ成功したか
  • 問われたのはリーダーシップだ
  • 失敗の責任者たち
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