作家・曽野綾子自伝 渾身の書き下ろし!
両親の不和に心を痛めた幼少期、中高校生時代の戦争体験、作家デビューを果たした後の不眠症に苦しんだ日々、五十歳を前に仕事のし過ぎとストレスから失明しかけたこともあった。家族の問題も戦争の体験も病気も、なければないほうがいいに決まっています。でも、病気も不幸も人生で与えられたことにはすべて意味がありました。無駄なことは一つもなかったと思っています。いま思えば、私はずっとこの世に恋し続けてきたんです——作家・曽野綾子が自らの人生を余すところなく綴った感動の自伝!
著者プロフィール
曽野 綾子(その・あやこ)
作家。1931年、東京生まれ。聖心女子大学文学部英文科卒業。ローマ法王庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。日本芸術院賞・恩賜賞受賞。著書に『無名碑』(講談社)『神の汚れた手』(文藝春秋)、『貧困の僻地』『人間の基本』(以上、新潮社)、『老いの才覚』(ベストセラーズ)、『人生の収穫』(河出書房新社)、『揺れる大地に立って 東日本大震災の個人的記録』(扶桑社)、『夫婦、この不思議な関係』『沖縄戦・渡嘉敷島「集団自決」の真実』『悪と不純の楽しさ』『都会の幸福』『図解 いま聖書を学ぶ』『ボクは猫よ①、②』『働きたくない者は、食べてはならない』(以上、ワック)など多数。
目次
- 休まず書いた六千万字 まえがきに代えて
- 父の姿 表と裏を知る
- 母の作文教室
- シスターの教え
- 戦争から学んだこと
- 「小説家になろう」
- 小生意気な仲間たち
- 初めての原稿料五万円
- ゴミ箱の横に運命の人
- 二十代、執筆と育児の日々
- 不眠、うつ 米国で快方
- キリスト教は私の心棒
- ある神話の背景
- 聖書の中にも小説の種
- 視力悪化 全連載ストップ
- 念願のサハラ砂漠へ
- 盲目で生きる人たちとの聖地巡礼の旅
- アフリカ支援
- 母の死
- 日本財団会長を引き受ける
- アフリカは偉大な教師
- 「私人フジモリ」と暮らす
- 大臣の誘い迷わず辞退
- 皇后様とよもやま話
- 日本人の画一化
- 友達運に恵まれた八十年