常勝・巨人軍の強さの源がここにある!
「打撃の神様」と称された不出世の大打者のヘッドコーチに就任から、監督、解説者時代までを綴った圧巻のノンフィクション。人心掌握術、自己管理法、忍耐術、組織論……9年連続日本一という前人未踏の大記録に隠された「勝利の法則」がいま明かされる。「野村ID野球」の原点は「川上野球」にある! 野村克也氏絶賛!
著者プロフィール
羽佐間 正雄(はざま・まさお)
1931年東京生まれ。法政大学卒業後、54年にNHK入局、スポーツアナウンサーとして活躍した。オリンピック実況11回、ゴルフ、野球、サッカー、陸上、スキーなどカバー範囲は多岐にわたった。87年には「全米スポーツキャスター協会賞」の国際部門賞を日本のスポーツアナウンサー唯一の受賞で殿堂入り。89年にNHKを退局、フリーとなり民放に活躍の場を広げた。現在、(財)日本プロゴルフ殿堂選考委員長などを務める。
目次
第1章 ヘッドコーチ就任- 揺るぎないゲーム運び
- キャンプ地は“陸の孤島”
- 名物「ジャイアンツ鍋」
- 鬼軍曹に徹する覚悟
- 水原監督の忍耐術
- 生涯最大の悪夢
- 「連投こそエースの証なり」
- 監督・水原茂の不祥事
- 水原監督、東映へ
- 精神野球に基づく猛練習
- 日本初のスイッチヒッター
- 「巨人軍は弱いチームだった」
- チーム改革に乗り出した川上
- 筆鋒鋭い巨人評
- リーグ最低のチーム打率で優勝!
- 村瀬広基の鮮烈な力投
- 別所毅彦の猛然たる川上批判
- 打撃コーチ・荒川博を招聘
- 川上が敷いた取材規制
- 牧野茂の知られざる告白
- 天下御免・金田正一の胸中
- 巨人軍内部の「不安定要因」
- 長嶋の単独決行か?
- 鶴の一声で解雇
- 犬猿の解説コンビ
- 鶴岡一人からの電話
- 「結果よりも過程を大事にせよ」
- ONにもバントを命じる
- 新人王、沢村賞、防御率第一位
- 言うことを聞かない新人
- 気配りと人心掌握術
- 雨天の勝率が九割
- 「勝ちすぎてつまらない」
- エースのプライド
- 金田らしい恩返し!?
- 再び勝負の鬼となる
- 事前の心構え
- 初心を忘れぬ解説者
- 「その晩はアソビ……」
- 川上の健康三箇条
- 満腹は最大の敵
- 藤田元司の温情
- 底知れぬ忍耐力
- 鉄人の意志
- 没入のなかに身を置く
- 鉄人らしい決断
- 何事も愛情なくして結果はない
- 無欲と好奇心
- 人のやらぬことに挑む
- 十連覇を逸した〝油断〟
- 負けず嫌いの王様
- 飽くなき勝利への執念
- 常勝・不敗・無敗
- ドラフトの恨みを晴らす
- V9に隠された法則
- 勝利への心
- 勝つまでやる執念
- 一番勝ちたいのは監督
- 極限を超えて分かること
- 運命的な出会い
- 「阪神に入ってもいい」
- 川上さんとの初対面
- 打席に立つと「別人」に
- 年間最多本塁打記録の裏側
- 今をどう生きるか